心不全と脳卒中は40歳未満の男性で増加している
心不全や脳卒中と診断されるのは若い人たちの間では珍しいことです。しかし、ヨーテボリ大学の研究によると、現在40歳未満の男性で明らかに増加しています。
科学者たちは、10代後半の肥満と体力低下との関連を発見しました。
内科ジャーナル(Journal of Internal Medicine)に掲載された本研究には、1971年から1995年の間にスウェーデンで兵役に参加した平均年齢18.3歳の男性1,258,432人に関するデータが含まれています。
入隊時の男性の体重、身長、体力の詳細は、1991年から2016年までの社会庁の全国患者登録および死因登録のデータと統合されました。
これにより、男性たちは入隊した時から20年を超える期間にわたって監視されました。
入隊時に規定体重をオーバーしていた参加者の割合、つまりボディマス指数(BMI)が25〜30の参加者の割合は、1971年から1995年の間に6.6%から11.2%に増加しました。
一方で肥満の割合(BMIが30以上)は1.0%から2.6%に上昇していました。そして同じ時期での入隊時の体力レベルもやや低下していました。
心不全と脳卒中の増加
オアベリ氏はサルグレンスカ大学病院の専門医です。
「肥満が増加しているにもかかわらず、これらの若い男性の心臓発作がかなり急激に減少し、心血管疾患による死亡率が低下しているのを見るのは喜ばしいことです。」
と彼は続けます。
研究によると、入隊から21年以内の心不全の症例は69%増加しました。
最初の5年間(1971年~1975年)に入隊した男性1,000人あたり0.49人から、最後の5年間(1991年~1995年)に入隊した男性1,000人あたり0.83人に増加しました。
脳卒中の症例数(脳梗塞と脳出血)も同様の傾向を示しました。
脳梗塞の増加は32%で、最初の5年間のコホートの0.68人から最後は1,000人あたり0.9人になりました。
脳出血の場合、上昇率は20%で、1,000人あたり0.45人から0.54人でした。
身体活動に対する強力なサポート
対照的に、入隊から21年以内の心臓発作は、最初と最後に入隊したコホートのそれぞれ、1,000人あたり1.4人から0.8人に43%減少しました。
すべての心血管疾患による死亡の割合も50%減少し、1,000人あたり1.5人から0.74人になりました。
心血管疾患の傾向が時間の経過とともに異なる方向に動くという事実は、他の未知の要因も同様に関与していることを示唆しています。
研究者によると、入隊後の体重の傾向はそのような要因の1つである可能性がありますが、ストレスや薬物使用がまた他の要因であるかもしれません。
特に心臓発作の場合は、喫煙を激減させることがその減少の根底となると考えられています。
しかし、太りすぎや肥満が影響するという事実はそのままです。
「太りすぎや肥満の増加がなければ、心臓発作はさらに減少したはずです。従って、私たちの結果は、肥満やある程度の18歳まででの体力低下は、早期発症型心血管疾患に影響を及ぼします。したがって、社会レベルでは、身体活動を多く増やし、思春期までに、座りがちにならない好ましい生活習慣を確立することが重要です。」
とデビット・オアベリ氏は結論付けています。
【以下のリンクより引用】
Heart failure and stroke are on the rise in men below the age of 40, finds study
News medical Net