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心臓に病気があると脳の衰退を早める可能性

2019年6月17日(HealthDay News) - 脳の健康と心臓の健康との間には強い結びつきがある可能性が新しい研究により強まっています。

研究によると、心臓血管の健康が低下するにつれて、思考力や記憶力も低下します。  
今までで最大かつ最長となる研究のひとつでは、イギリスの約8,000人のグループについて研究がなされました。

参加者は49歳以上であり、彼らの健康状態は2002年から2017年まで15年間追跡されました。
研究の開始時には、参加者全員の脳と心臓は比較的健康であり、脳卒中、心臓発作、狭心症、認知症またはアルツハイマー病の病歴を有する人は
研究から除外されました。

ロンドンのインペリアルカレッジ公衆衛生大学院の研究員である、シェ・ウーシャン博士が率いるチームによると、
15年以上の追跡調査では、参加者の6%近くが心臓発作や狭心症(胸痛)に疾患していました。
研究者らは、これらの参加者全員が、また、心疾患と同時に精神衛生面で急速な低下が示されたことを見出しました。

狭心症を患った患者には、『現在の日付、曜日、および時間を正確に述べることができる』という「時間見当識」の試験において大幅な低下が見られました。

心臓発作を起こした患者は、単語記憶テストによって評価される「言語記憶テスト」と言葉の流暢さのテストで大幅な低下が見られました。
また、彼らは全体的に認知機能の低下がさらに悪化したと研究者らは確認しました。

「認知機能のわずかな違いはあるものの、長期的には、認知症のリスクが高まる可能性があるため、これらの証拠はすべてが重要です。」
と、シェ博士はAmerican College of Cardiologyのニュースリリースで述べています。

「認知症に対する現在の治療法はないため、認知症への進行を遅らせるには早期発見と介入が不可欠です。」
とシェ博士は述べました。  
「心臓発作と狭心症の患者については、診断後の数年間は、慎重なモニタリングが必要です。」  

記憶力や思考力の低下と心臓病の関係は、脳がそれまで使用していた酸素の量を得られていないのと同じくらい簡単かもしれないと研究者達は理論付けました。
心臓が脳内の小血管の損傷と関係するという、小さな「微小梗塞」が、血流と酸素の供給を妨げるかもしれません。
研究結果を見た2人の米国の専門家は、心臓と脳の関係が健康にとって極めて重要であることに同意しました。

「この研究では、身体全体を見ることが脳の健康と認知症の予防に不可欠であることがさらに強調されています。」
とガヤトリ・デヴィ博士は述べました。
彼女はアメリカ・ニューヨーク市にあるレノックスヒル病院で、記憶障害を専門とする神経科医です。

「脳の健康は心臓の健康や体全体の健康に左右されます。」 とデヴィ博士は付け加えました。

ガイ・ミンツ博士は、ニューヨーク州マンハセットのノースショア大学病院で心臓血管の健康を指導しています。
彼はこの新しい研究を「早いうちに動脈硬化に関連する危険因子を改善するための医師の呼びかけ」と称しました。

ミンツ博士は、 「患者は心臓病を患い暮らしていますが、患者とその家族は脳機能の低下にも苦しんでいます。
家族の誰かが精神機能を失うのを見ることは悲劇的です。そして、アテローム性動脈硬化症に関連したいくつかの症例においては、
それが予防できるかもしれません。」

デヴィ博士は脳の状態をしっかり保つことは心臓と体の両方をも健康でいるということだと強調しました。
「数独やクロスワードパズルをするだけでは十分ではありません。体を大事にすることも同じくらい重要です。」
「アルツハイマー型認知症や脳卒中を含む脳疾患を予防するための、実証済みの方法は、運動、食事、睡眠、そして喫煙を控えることによって、
自分の心と体をよりよくケアすることです。」

【以下のウェブサイトより引用】 
https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/misc-stroke-related-heart-news-3... 747447.html