心臓の健康のために赤ワイン?乾杯する前に読んでください
2019年5月24日金曜日(American Heart Association News) - 長年にわたり、適度な量の赤ワインを飲むことと心臓の健康との関係が研究によって示されていますが、
専門家は、あなた自身がグラスワインを飲む前にそれが何を意味するかを理解することが重要であると言います。
飲酒と心臓の健康との因果関係を明らかにした研究はありませんが、研究ではワインと心臓病で亡くなる危険性が低いというようなワインによる
恩恵の間に関連性が見出されています。
赤ワインがこういった恩恵に直接関連しているのかどうか、それとも他の要因が関係しているのかどうかは不明であると
南カリフォルニア大学医学部ハンチントン医学研究所のロバート・クローナー博士は述べました。
「ワインを飲む人は、より健康的なライフスタイルや心臓保護作用があることが知られている地中海料理などのより健康的な食事をとっている可能性が高いのかもしれません。」
と彼は言いました。
しかし、そうであれば赤ワインを飲む必要さえないかもしれないとクローナー博士は言います。
適量のビールやスピリッツも、心臓病のリスクの低下に関連しています。
赤ワインが、主にブドウの皮だけでなくピーナッツとブルーベリーにも含まれる、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールのような酸化防止剤を含むため、
心臓に良いかもしれないというのが一般的な仮説です。
いくつかの研究では、レスベラトロールがコレステロールを減らし、血圧を下げることができることを示唆しています。
「レスベラトロールが本当に心臓保護効果があるのかどうかについては議論する余地があります。さらに、保護効果のためにはどれだけの量を摂取するのかについてもそうです。
保護効果があると報告されているレスベラトロールの量を摂取するためには、おそらく大量にワインを摂取しなければならないでしょう。」
連邦のガイドライン、そして、アメリカ心臓協会(AHA)は、アルコールの摂取は適量が好ましいと推奨しています。
それは男性へは、1日あたりのアルコール飲料は1本から2本、女性では1本を超えないようにすることを意味しています。
(AHAによると、アルコール1本は12オンスのビール、4オンスのワイン、1.5オンスの80プルーフスピリット、または1オンスの100プルーフスピリットが相当します。)
適度のアルコール摂取は、「良性」HDLコレステロールレベルの上昇や糖尿病のリスクの低下を含む、健康上のメリットがある可能性が、研究で示されています。
しかし、過度の飲酒は、心臓への悪影響はもちろんのこと、肝臓を傷め、肥満、ある種の癌や脳卒中など、多くの健康上の問題を引き起こす可能性があります。
「過剰な飲酒は心に本当に体に悪いです。」
とクローナー博士は言います。
「過度のアルコールは高血圧を引き起こし、不整脈を助長する可能性があります。
また、アルコールが心筋細胞に対して実際に有毒である心筋症を引き起こす可能性があり、それが心不全の原因となることがあります。」
適度にアルコールを摂取することが心臓の健康を改善するということを証明するのは難しいかもしれないと、クローナー博士は言います。
理想を語れば、無作為に『飲酒していないグループ』と『適度に飲酒しているグループ』に割り当てるだけでなく、
赤ワイン、白ワイン、ビール、スピリッツなど、さまざまな種類のアルコールを比較して、どれが本当に優れているかについても判断する、
大規模な前向き研究が必要となるでしょう。
「それから、年齢、性別、心血管リスク、食事など、さまざまな要因を管理する必要があります。そして、それは、何年にも渡り管理されなければならないでしょう。
お酒を飲まない人に酒を飲むように伝えなければならないジレンマもあることに注意してください。」
と博士は述べました。
「今、伝えたいことは、外に出て飲酒を始めるということではなく、もし、お酒を飲むのであればほどほどにということです。」
【以下のウェブサイトより引用】