心臓病患者でのCPAP治療がうつ病を緩和する可能性
2019年8月16日(HealthDay News)- 新しい研究によると、閉塞性睡眠時無呼吸の持続的気道陽圧(CPAP)治療は、心疾患のある人でのうつ病の 症状を緩和することができるようです。
「脳卒中または心臓発作を起こした患者は気分が落ち込む傾向があり、臨床的うつ病の発症が2倍〜3倍高い可能性があるため、心臓発作および 脳卒中の再発のリスクがさらに高まります。」
と、オーストラリア・アデレードにあるフリンダース大学の睡眠研究者で本研究の上級著者であるダグ・マケヴォイ博士は述べました。
彼のチームは、睡眠時無呼吸性心血管系エンドポイント試験(Sleep Apnea Cardiovascular Endpoints, SAVE)に登録された閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)であり、中等度から重度の心臓病の患者、約2,700人のデータを分析しました。
研究の第一著者であるダニー・ゼン博士はフリンダース大学のニュースリリースで次のように述べています。
「平均3.7年間、彼らを追跡した後、我々はOSAの治療を受けなかった人と比較して、CPAP治療がうつ症状を減少させたことを発見しました。 うつ病の改善は6ヶ月以内に明らかとなり、それは持続しました。」
彼女は、オーストラリアのシドニーにあるジョージ・ヘルス・インスティテュート・オブ・グローバル・ヘルスのポスドク研究員です。
そもそも気分スコアが低かった患者は、CPAPの使用により気分に関連した最大の効果が見られるようだと著者らは述べました。
彼らの研究は、その種の研究では最大のものであり、CPAPが心臓病患者の気分にどのように影響するかを検証する数少ない研究の1つと言われています。
これは、最近、オープンジャーナルEClinicalMedicineに掲載されました。
調査された患者は、気分ではなく心疾患の病歴のみに基づいてSAVE試験に登録された、とゼン博士は述べました。
心疾患患者の最大50%が睡眠時無呼吸に罹患していますが、「OSAの治療により心血管患者の『抑うつ症状態』が実質的に緩和され、患者の幸福度が改善されることは歓迎すべきニュースです。」
とマケヴォイ博士は述べています。
研究者によると、この調査結果は、睡眠時無呼吸がない人でも、うつ病の治療にCPAPを使用するということにつながる可能性があります。
【以下のウェブサイトより引用】
For Heart Patients, CPAP Treatment May Ease Depression: Study
Health Day