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JapanRx / 感染症の抗菌治療に関する診療ガイドライン2019

感染症の抗菌治療に関する診療ガイドライン2019

title:2019年2月、英国国立医療技術評価機構(NICE)より、感染症の抗菌治療に関する診療ガイドライン2019が発表されました。


- 急性の咽頭痛
低リスク患者には、痛み止めとしてアセトアミノフェン(第一選択)またはイブプロフェンを使用してください。
抗生物質の選定は、FeverPAINもしくはCentorスコアに基づいています。

高リスク患者は、直ちに抗生物質治療を受けるべきです。

好ましい抗生物質としては、ペニシリンVK(第一選択)やクラリスロマイシン(ペニシリンアレルギーの場合)、エリスロマイシン(妊娠患者の場合)が含まれます。


- インフルエンザ
感染リスクのある人には、年に1回の予防接種が不可欠です。
第一選択の抗ウイルス薬はオセルタミビルであり、代替手段としてザナミビルがあります。

それ以外の用途では、健康な患者に抗ウイルス薬は推奨されません。


- 猩紅熱
迅速な抗生物質治療を行うことで、合併症リスクが軽減できます。

好ましい抗生物質としては、ペニシリンVK(第一選択)やクラリスロマイシン(ペニシリンアレルギーの場合)があります。


- 副鼻腔炎
痛みの緩和には、アセトアミノフェンまたはイブプロフェンを使用してください。

症状が出始めて10日以内の場合は、抗生物質を使用しないでください。
症状が改善せず10日以上経過した場合は、細菌性副鼻腔炎の可能性に応じて、
抗生物質の使用は無しとする、または抗生物質をバックアップとして使用してください。
12歳以上の患者には、高用量の鼻腔内コルチコステロイドを検討してください。

高リスク患者は直ちに抗生物質治療を受けるべきです。

好ましい抗生物質はペニシリンVKです。
ペニシリンアレルギーの場合はクラリスロマイシン(12歳以上の場合)、クラリスロマイシン、またはエリスロマイシン(妊娠中の場合)を使用してください。
アモキシシリン/クラブラン酸塩は、高リスク患者における第二、もしくは第一選択薬となります。


- 市中肺炎
抗生物質治療は、CRB-65スコアによります。
スコア0に対する抗生物質には、アモキシシリンやクラリスロマイシン、ドキシサイクリンが含まれます。
スコア1〜2に対する抗生物質には、アモキシシリンに加え、クラリスロマイシンもしくはドキシサイクリンのいずれかが含まれます。


- 下部尿路感染症
痛みの緩和には、アセトアミノフェンまたはイブプロフェンを使用してください。

妊娠のない女性には、抗生物質をバックアップとして、または直ちに処方してください。
好ましい抗生物質として、ニトロフラントイン(推定糸球体濾過量(GFR)≧45mL/分の場合は第一選択)、またはトリメトプリム(耐性リスクが低い)があります。
第二選択薬には、ニトロフラントイン(GFR≧45mL/分の場合)、ペブメシリナム(米国では利用不可)、またはホスホマイシンがあります。

妊娠中の女性や男性、子供には、直ちに抗生物質を処方してください。

妊娠中の女性で、GFRが45mL/分以上の場合、好ましい抗生物質はニトロフラントイン(満期を避ける)です。
第二選択薬としては、アモキシシリンやセファレキシンが挙げられます。

男性の場合、好ましい抗生物質としてはトリメトプリムやニトロフラントイン(GFR≧45mL/分の場合)があります。


2019年1月24日 Medical News Today, By Adrienne Stinson
https://www.medicalnewstoday.com/articles/324283.php