抗うつ薬パロキセチンを糖尿病患者へ利用

ガルベストンにあるテキサス大学医学部の研究チーム、 一般的に使用される抗うつ薬パロキセチンが、 糖尿病性血管合併症の治療として使える可能性があることを発見しました。 この発見は6766の臨床医薬品と有効成分について選別し見つかりました。 多くの薬の成分をテストしたり有効成分を調べることで実現し 、本来抗うつ剤として使用されるパパロキセチンに全く別の新しい効果があったことは驚いたと UTMBのCsada　Szabo教授は述べました。 糖尿病によって破壊される血管を構成する細胞を保護する効果のある成分の調べることから始まりました。 糖尿病患者の高血糖は活性酸素（ROS）で知られている毒性分子を生成させます。 活性酸素は血管を破壊し、心臓発作、脳卒中、網膜症、腎症および神経障害の合併症の糖尿病合併症の要因となります。 続く試験ではパロキセチンが活性酸素を増やす高血糖を防いでくれることを発見しました。 まず直接スーパーオキシドとして知られている強力な活性酸素を低減し、 本来エネルギー分子の移動をするはずのミトコンドリアによってスーパーオキシドの産生を抑制されます。 高血糖の環境ではミトコンドリアは活性酸素を生み出している最大の器官です。 しかしパロキセチンはミトコンドリアの本来の機能に 影響を与えることなく活性酸素産生を抑制していると考えられています。 他の研究でもパロキセチンが高血糖状態の下で内皮細胞を保護すること示しています。 活性酸素種は、DNA、RNAおよびタンパク質への損傷を引き起こすが、 細胞培養実験ではパロキセチンはその作用を大幅に減少させること効果がありました。 ラットの大動脈輪で試験した場合にも同様の効果が出てきました。 血管拡張剤であるアセチルコリンで処理すると、 循環系の一部であるかのように拡張しました。 糖尿病、高血糖に起因する内皮機能障害は この機能を妨害するがパロキセチンはその機能を回復させました。 最後にストレプトゾトシンという糖尿病を誘発する化学物質をラットに注射して、パロキセチンを投与しました。 パロキセチンを投与された動物は低血糖症を発症しますが動脈が拡張する機能は変わらず、上皮が損傷するのを防いでいました。 サボー氏は糖尿病、心臓合併症の治療のためパロキセチンの更なる実験が必要であるとし 、将来糖尿病患者への安全な治療法として確立できる可能性は大いにあると述べました。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/releases/254117.php