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抗ヒスタミンが統合失調症の症状を減らす

【バルセロナ、スペイン】
長時間作用するヒスタミンH2受容体アンタゴニストのファモチジンは、薬物耐性のある統合失調症の症状を減少させる可能性があるという新たな研究が示唆されています。

このタイプの障害を有するフィンランドの患者に対する小規模無作為化比較試験(RCT)が行われ、高用量のファモチジンを4週間投与した患者は、プラセボを受けた参加者と比較して症状スコアが有意に低下したことを示ました。
事実、研究終了時のファモチジン群の全体的な症状の減少は約10%で、プラセボ群では「事実上変化なし」でした。
フィンランドのヘルシンキ大学精神医学部の筆頭著者であるカタリナ・メスカネン氏は我々はこの知見に非常に興奮しているとMedscape Medical Newsに語りました。
また、多くの結論を出すのではなく、H2が精神病に何らかの影響を与えることを示唆しており、これは重要な関心を集めていると付け加えました。

研究者らはこれが薬物耐性統合失調症のヒスタミンH2ブロッカーからの有意な利益を示す最初のプラセボ対照RCTであり、効果は臨床的に有益であることを示しました。
H2受容体アンタゴニストは抗精神病薬の特性を有し、現在利用可能な治療法に効き目のない精神分裂症患者の治療に新しい薬理学的アプローチを提供する可能性があると著者らは述べています。
この研究は、第26回欧州神経精神医学会(ECNP)議会で行われました。
研究中 いくつかの重要な神経伝達物質の調節因子として重要な機能を有するにもかかわらず、ヒスタミンは精神医学的疾患の臨床研究ではほとんど注意を払われていないと研究者は書いています。
精神病におけるヒスタミンの役割に関する最も直接的な人のデータによれば統合失調症患者はヒスタミンH1受容体レベルが低いということです。
彼らは、1990年に、統合失調症の悪い症状を治療するためのファモチジンの利点を示した症例報告が公表されていたことを付け加えていますが、それ以来、このH2受容体アンタゴニストを評価したオープンラベル試験はわずかしか実施されていないのが現状です。

(記事元)
http://www.medscape.com/viewarticle/812335