授乳クッキーは役立つのか
新米ママなら、『授乳クッキー』を見かけたことがあるかもしれません。
おそらく、ママ友の誰かから聞いたりインスタで紹介されていたり、赤ちゃんの買い物をしている時に、お店で見かけたりすることがあるでしょう。
母乳育児中の母親は、ほとんどが自分の母乳について疑問を抱き、赤ちゃんが必要とする栄養を満たしているのかどうか、母乳に良いと思われる ものを探したりします。
授乳クッキーやビスケットは女性には害を与えません。しかし、母乳の分泌を促進してくれるという証拠もありません。
そのため、母乳について疑問に思う、または問題があるかどうかを確認するためには、証拠に基づいてアドバイスをしてくれる専門家に会うのが 最善策です。
ガラクトゴーグ (催乳物質)
ガラクトゴーグは、母親の母乳の流れを促進または増加させる食品または薬物を表すために使用される言葉です。
ガラクトゴーグの製品範囲は広く、多くは、ハーブ製品(オオアザミ、山羊、フェヌグリークなど)、食品(クッキーなど)、または薬剤(ドンペリドンや メトクロプラミドなど)です。
研究により、これらの薬物では、特にドンペリドンが有効であることが確立されています。
これらはプロラクチンのレベルを上げることによって働きます。プロラクチンは、乳生産を助けるホルモンです。
しかし、母乳の出をよくするために特定の食品を支持する証拠はほとんどありません。
伝統から製品へ
さまざまな国の文化において、授乳中の女性のために母乳のための特別な食べ物を食べることを奨励しています。
これにより、西洋社会では「授乳クッキー」が開発されました。
一部の企業はこれらを商業的に作成し、店舗やオンラインで販売しています。
価格は、ビスケットなら1枚あたり2〜3ドル(オーストラリアドル)です。
また、自宅で作るためにウェブサイトでは無数のレシピが紹介されています。
授乳クッキーには、オート麦、亜麻仁、ビール酵母などが一般的な成分として含まれています。これらの成分が母乳の出を刺激すると考えられている理由は明らかではありません。
その効果については、ネットのフォーラムで見つけることができます。そこでは、効果があった母親は、クッキーを食べた前後に母乳の量が変わった などと投稿しています。
しかし、これらの成分が母乳の出に効果的であることを示す科学的な証拠は不足しています。
こういった性質の研究は実際には実行するのが難しいでしょう。
なぜなら真の効果を確認するために、科学者は多数の授乳中の女性を追跡し、食事を管理するだけでなく、一定期間に搾乳した母乳の量を測定する必要があります。そしてクッキーの最も効果的な用量を決めるための試験を行う必要もあります。
害を及ぼさない
授乳用クッキーは安全に食べることができて赤ちゃんに害を与えません。
そうは言っても、カロリーはあるので摂取過剰になることが問題になる可能性があります。
しかし、授乳中の女性は、とにかくこの時点ではカロリー需要が増加しています。
そのため、ビスケットの量が健康的な食品の範囲から外れていないのなら、その一つとして含めることができます。
このようにビスケットを取り入れることは一部の女性にはストレスを軽減し、乳量を増やすのに役立っていると感じ、自信を高めるのです。
母乳育児でのハーブサプリメントの使用を検討した小規模な研究では、こういった自信がこれらの製品を使用する重要な理由であることが 確認されました。
また、母親にとっては、母乳を増やせたという自信が、母乳育児の期間と成功に影響する可能性があることがわかっています。
心配ならば専門家に相談しましょう
赤ちゃんを養うために十分な量の母乳が出せないのではという不安から、早すぎる時期からガラクトゴーグの摂取を始めてしまう人もいるかも しれません。しかし、ほとんどの女性は母乳を出すことができます。
母乳をより多く出すための最も簡単な方法は、プロラクチンを増やすことで母乳の増加に応じて体が反応するため、より頻繁に母乳を出すことが できます。
母乳の出が悪いのではと心配している女性にとって、授乳ビスケットだけに頼ることは賢明ではありません。
心配であれば母乳育児について専門医や一般医、授乳コンサルタントなどに相談し、適切なアドバイスをもらいましょう。
【以下のウェブサイトより引用】
No, there's no evidence cookies can help with lactation
MEDICAL XIRESS