断片的な睡眠は2日後に片頭痛を引き起こす可能性
新しい研究では、夜間の睡眠が断片的な人は、翌日ではなく翌々日から片頭痛発作が起こるリスクが高いことがわかりました。
マサチューセッツ州ボストンにあるブリガムアンドウィメンズ病院の睡眠障害および概日障害部門の医師で、臨床研究者であるスザンヌ・バーティッシュ博士は、現在、神経学ジャーナルに掲載されている新しい研究の主著者です。
バーティッシュ博士と博士のチームは、長い間、逸話的にも科学的研究によっても関連しているとされている睡眠と片頭痛の観察から始めました。
たとえば、研究では、片頭痛の前兆の有無にかかわらず、睡眠の質の低下と片頭痛の間に相関関係があることがわかっています。
実際、「睡眠障害、睡眠の質の低下、および睡眠不足または過度の睡眠」はすべて、片頭痛および緊張性頭痛の引き金となることが知られています。
「それでも、眠りと片頭痛に関しては、私たちが知らないことがたくさんあります。」
とバーティッシュ博士は言います。
「この話題に興味を持つようになったのは、片頭痛のある人が、不眠症の治療のために睡眠クリニックへ頻繁に紹介されるからです。」
「こういった人々の治療にあたる誰もが、片頭痛のリスクを減らすために何をすべきかについて、患者に助言できるようにしたいと思っていますが、しかし、どういった睡眠介入が役立つのかについての文献がありません。」
そのため、睡眠不足と片頭痛の間のこの関連についての微妙な差違に焦点を当て、バーティッシュ博士と同僚は98人の成人を対象とした前向きコホート研究を実施しました。
この研究には、日記による記録と睡眠についての客観的な活動量測定検査(アクティグラフィー)の両方が含まれていました。
睡眠と片頭痛のリスクの研究
研究参加者は、片頭痛発作を頻繁に起こしていましたが、それは月に15日未満でした。
彼らの平均は35歳でした。
この研究の中で、参加者は1日に2回、6週間にわたって「睡眠、頭痛、その他の健康習慣」について電子日記へ記入し記録しました。
また、研究期間中に手首にアクチグラフを着用しました。
これらのデバイスは、睡眠パターンをリアルタイムで記録できます。
全体的には研究者は4,406日分のデータを使用することができました。
研究期間中、参加者には合計870件の片頭痛発作が見られました。
カフェインやアルコールの摂取、運動、ストレスレベル、曜日など、他の潜在的な片頭痛の引き金を調整した後、研究者は興味深い結論に達しました。
「1日目(翌々日)」は片頭痛のリスクが39%高い
6.5時間または毎晩睡眠をとること、および睡眠の質が悪いことは、翌日または翌日以降の片頭痛発作とは関連していませんでした。
しかし、日記の記入とアクティグラフィー測定の両方に反映されるように、睡眠が断片的であることは、「1日目」の片頭痛発作のリスクが高いことに関連していました。
これは、睡眠が断片的であったの夜の直後の1日(0日目)ではなくその翌日です。
「実際、日記で報告された睡眠効率が低いことは、1日目の頭痛の可能性が39%高いことと関連していました。」
と研究著者らは報告しています。
バーティッシュ博士と研究チームは、
「睡眠効率が低いことで定義される断片的な睡眠が、1日目の片頭痛の可能性の高さに関連している」と結論付けています。
「睡眠は多次元です」
とバーティッシュ博士は言います。
「そして特定の側面を見ると、睡眠効率が低いことがわかりました。これは、床についた後もベッドの中で目が覚めている時間です。片頭痛と関連していたのは翌日ではなく、翌々日でした。」
「しかし、睡眠の断片化と片頭痛のリスクについての、臨床的および神経生物学的意義を理解するためには、さらなる研究が必要です。」
と研究著者らは説明しています。
【以下のリンクより引用】
Fragmented sleep may trigger migraine 2 days later
MEDICAL NEWS TODAY