新しいアレルギー経路が特定される
新たなアレルギー経路の発見
ジョンズホプキンスブルームバーグ公衆衛生学校の研究者たちは、イエダニと呼ばれるダニのような小さな生物が喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こすことでの、一連の分子事象を特定しました。
チリダニと免疫タンパク質SAA1の相互作用
国際学術誌ネイチャー イミュノロジー(Nature Immunology)のオンライン版に6月22日に研究が発表されましたが、そこで、研究者たちは、チリダニからのアレルギー誘発分子が、細菌や他の感染因子に対する歩哨としてよく知られている『SAA1』と呼ばれる免疫タンパク質と相互作用があることを発見しました。この相互作用が、喘息や他のアレルギー反応の誘発に関与していることが示唆されています。
SAA1-FPR2アレルギー経路の活性化
研究者たちは、チリダニタンパク質への曝露が、対照群のマウスの気道に喘息のような感作を引き起こすことを発見しました。SAA1が活性化されると、気道内層細胞がアレルギー型免疫応答を刺激する能力で知られているインターロイキン33を大量に分泌します。これにより、アレルギー反応が活性化され、喘息や他のアレルギー性疾患が引き起こされる可能性があります。
アレグラの効果
アレルギー性疾患の治療法として、抗ヒスタミン薬の一つであるアレグラが広く使われています。アレグラはアレルギー症状を軽減する効果がありますが、副作用として眠気が起こることがあります。特に子供の場合、眠気が現れることがありますが、効果的にアレルギー症状を軽減することができます。
治療法と対策の展望
この新たに特定されたSAA1-FPR2アレルギー経路は、喘息や花粉症だけでなく、アトピー性皮膚炎(湿疹)や食物アレルギー、さらには関節リウマチやアテローム性動脈硬化などの慢性炎症性障害にも関連している可能性があります。今後の研究では、この経路を遮断する方法が喘息や他のアレルギー性疾患の治療法として有望であるかどうかが評価されるでしょう。
【参照記事】
Study identifies new allergy pathway
News Medical Net
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