新しいツールは糖尿病を患うイスラム教徒の断食中の血糖管理に役立つ
2020年3月10日(HealthDay News)- 研究者によると、この新しいツールはラマダン中の断続的な断食の間、糖尿病のイスラム教徒が血糖値を安全に制御するのに役立ちます。
FASTという名称の2型糖尿病を持つシンガポール人向けの高速アルゴリズムであるこのツールは、患者および医師向けの投薬量変更情報を提供し、絶食前、断食中、および断食後の積極的な自己監視を促進します。
これはシンガポール国立大学のジョイス・ユー・チア・リー博士とカリフォルニア大学アーバイン校の研究者によって開発され、2型糖尿病で断食を行っている成人111人に対してその安全性と有効性が評価されました。
平均して、FASTを使用した人は、FASTを使用しなかった対照群の人よりも、絶食前後でヘモグロビンA1cが4倍減少しました(ヘモグロビンA1cテストは、過去数か月間の平均血糖値を測定) 。
ジャーナルAnnals of Family Medicineで3月9日に発表された研究によると、どちらのグループにも低血糖の深刻な発症はなく、FASTグループでは軽度の低血糖症の増加もありませんでした。
研究者によると、FASTなどの血糖値管理に患者が操作するツールを使用すると、糖尿病のあるイスラム教徒の患者をを安全かつ迅速に観察することができます。
断食を行う予定の糖尿病患者は医師の監督下にあり、低炭水化物の食事を摂るべきだと、ジョナサン・ガビソン博士は付随する社説で書いています。
ガビソン博士は、ミシガン州イプシランティのミシガン大学医学部の家庭医です。
「さらなる研究が必要ですが、断続的な絶食で糖尿病治療薬を安全に管理するというプロトコルは、患者の断食中の安全性を維持するのに役立つ可能性がありますが、一方で、肥満や糖尿病との戦いに役立つこれらの戦略の使用については、更に学ばねばなりません。」
と、ガビソン博士は述べました。
ラマダンは、イスラム教徒の精神的な反省や自己の改善、礼拝を行う期間であり、米国では4月23日の夜に始まり、1か月後に終了します。
ラマダン中の断食は通常、夜明けから日没まで毎日行われます。
【以下のリンクより引用】
New Tool Helps Muslims With Diabetes Manage Blood Sugar During Ramadan Fast
Health Day