新しい単回投与の抗マラリア化合物はマウスでは効果的で耐性あり
大規模な研究者の国際チームは、マウスのマラリアの治療に効果的であることが証明されている小分子化合物を発見しました。
Science Translational Medicine誌に掲載された論文の中で、研究グループは、これまでの試験では、マラリア感染の原因となる寄生虫(熱帯熱マラリア原虫)もまた、化合物に対する耐性を発達させるのが難しいことを示していたと述べています。
この新しい研究において研究者も指摘していますが、世界中の多くの研究グループによる以前の研究により2000年から2015年にかけてマラリアによる感染と死亡の両方が劇的に減少しました。しかし、2016年以降、マラリアを引き起こす原因となる寄生虫が殺虫のために開発された薬剤に対する耐性を発達させたため、感染率の減少は停滞しています。
マラリアは、それをを殺すために開発された薬に対する耐性を発達させました。これにより、研究者は他のメカニズムを通じて寄生虫を殺す抗マラリア薬の開発を検討するようになりました。
この新しい取り組みにおいて、研究者たちは通常のスクリーニング方法とは異なる方法を採用しました。
従来の方法の代わりに、彼らは現在製薬会社によって生産されている少数の薬剤に焦点を当てることから調査を始めました。
より具体的には、癌性腫瘍の細胞などのヒトの標的に対して作用することが知られているフランスの製薬会社サノフィ(Sanofi)によって製造された800種類の化合物を調べることから始めたのです。
彼らは、1つまたは複数の化合物が『マラリア原虫に必要とされる細胞』 を標的にする可能性があると想定したため、こういった方法が選択されたと述べています。
その後、研究者たちは、『マラリア原虫を化合物に触れさせる』という研究を含めたプロセスを行い、それらがマラリア原虫を殺すかどうかの観察を行いました。そして、その努力は報われました。
彼らは寄生虫を殺すMMV688533と呼ばれる化合物を発見しました。
次に、彼らはその化合物を、単回投与の錠剤として導入したときに腸管に入るのを助けるために溶解性を高めるように変化させました。
化合物の試験においては、研究者らは、それがマウスにおいてはマラリアを単回経口投与で治療するのに効果的で、かつ即効性があり、熱帯熱マラリア原虫を殺すのにも効果的であることを発見しました。
感染したマウスに長期間にわたって複数回投与するということを含んださらなる実験では、寄生虫が、化合物に対する耐性を発達させるのが困難であることを示し、そしてそれがより高い用量で使用された際に、寄生虫を殺しました。
人のマラリアでの一般的な使用に対してこの化合物が安全であることを証明するために、さらなる試験を行う必要があります。
そして、現在、オーストラリアでは第1相臨床試験が行われています。
【以下のリンクより引用】
New single-dose antimalaria compound is effective in mice and resistance resistant
Medical Xpress
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