新しい研究が最初の大腸内視鏡検査の年齢を引き下げることを提唱
2020年1月31日(HealthDay News)-アメリカ人の結腸癌の割合は、49歳から50歳の間で急激に上昇することを新しい研究が発見し、この病気の早期のスクリーニングを支持しています。
研究者は、これらの2つの年齢間での発症率の上昇は結腸癌の発生の実際の増加を反映してはいないものの、病気のスクリーニングが伝統的に50歳で始まっているという事実を反映しています。
そのため、しばらくの間存在していた「潜在的な」癌が、その年齢に達したときに発見されるのです。
専門家は、この発見は結腸癌スクリーニングの推奨事項に影響を与える可能性があるものの、現時点ではまちまちであると述べました。
さまざまなグループのガイドラインでは、何年もの間、平均して大腸がんのリスクがある人は50歳でスクリーニングを開始すべきだと述べられてきました。
しかし2018年に、アメリカ癌協会は、主に若いアメリカ人の間での結腸癌の発生率が上昇していることにより推奨しきい値を45歳に引き下げました。
しかし、連邦政府の検診基準を設定している米国予防サービスタスクフォースの特別調査委員会は、平均的なリスクのある人々にはスクリーニング開始年齢を50歳で推奨しています。
ジョールン・カーリッツ博士は、彼の研究チームによりアメリカ人の結腸癌の発生率が年齢の年ごとの増加によってどのように変化するかを詳しく調べたいと述べました。
彼は、過去の研究では、45歳〜49歳や50歳〜54歳などの年齢区分で検証してきました。
年を追うごとの観察では、40代の人々の間で何が起こっているかをより明確に示すことができるとカーリッツ博士は述べました。
40歳代のほとんどの人はスクリーニングされていないため、その年齢範囲での結腸癌の発生率は統計が示すよりも高いと長い間疑われてきました。
研究者は、結腸癌は49歳から50歳の間に増加すると予想していましたが、発見したのは46%の増加でした。
「それは、急激な上昇でした。」
と、ニューオリンズにあるチューレ-ン大学医学部の臨床教授であるカーリッツ博士は述べました。
「私たちは何かを見ることを期待していましたが、その程度ではありませんでした。」
ユームット・サーペル博士によると、このパターンは、おそらく50歳よりも前、さらには数年前から始まったが、スクリーニングが始まるまでは発見されなかったがんを反映しています。
この研究に関与していなかったサーペル博士は、ニューヨーク市にあるマウント・シナイ病院のアイカーン医学部外科腫瘍学の准教授です。
「この研究の結果は、スクリーニング年齢を50歳未満に下げるということを支持しています。」とサーペル博士は述べました。
オンラインジャーナルのJAMA Network Openにて1月31日に公開された調査結果は、2000年から2015年までの政府がんデータに基づいています。
カーリッツ博士の研究チームは、30歳〜60歳での結腸がん、および直腸がんの割合に注目しました。
その年齢の間で、49歳のアメリカ人での割合は、100,000人あたり35件弱でした。
研究者によると、これが50歳では10万人あたり51件に跳ね上がりました。
50歳で発見された症例の大多数(約93%)は侵襲性であったためおそらくより広範な治療が必要であり、そして、しばらくの間、癌がそこに存在していた可能性が高いことを意味しています。
統計によると、ほとんどの結腸がんは50歳以降に診断されます。
しかし、理由は不明ですが、若いアメリカ人での割合は増加しています。
アメリカ癌協会の調査では、1990年代半ば以降、20歳~54歳までのアメリカ人での大腸癌と診断される割合は着実に増加しており、毎年0.5%から2%ずつ増加しています。
直腸癌は、年に2%から3%増加しています。
フィラデルフィアのフォックス・チェイスがんセンターの放射線腫瘍医であるジョシュア・マイヤー博士は次のように述べています。
「約15年間、若い患者の間で結腸癌、および直腸癌の発症率が上昇していることが知られています。」
「これは、40歳未満と40歳~50歳の両方に当てはまるようです。」
マイヤー博士は、不明な点として、スクリーニングで最終的に発見された時点で、直腸癌はどれくらいの生長期間があったのかということだと言います。
「この研究では、これらの癌が長年にわたって成長していることを明らかにしています。」と、研究に関与していなかったマイヤー博士は述べました。
49歳から50歳まででの増加は、結腸と直腸に限られたがんだけでなく、局所がんでも見られました。
つまり、この病気が付近のリンパ節にまで広がっていたのです。
また、最も進行したがん、つまり体内の遠隔部位に拡がった癌も16%とわずかに増加しました。
マイヤー博士は、より進行した癌が増加していることを懸念していると述べました。
彼は、この発見は、「結腸直腸癌のスクリーニング年齢を引き下げの検討」を支持するものだと述べました。
研究者のカーリッツ博士は、統計が示唆するよりも大腸がんが40代の人々の間でより一般的であるという事実にこの結果が「光を当てる」ことを望んでいると述べました。
今のところは開始年齢を含む、最良のスクリーニング方法を医師と話し合うべきだと述べています。
そして、たとえ若くても、潜在的な癌の症状と思われる場合は対処するべきであるとカーリッツ博士は強調しました。
潜在的に危険なサインには、以下が含まれています。
・排便習慣の持続的な変化
・腹痛またはけいれん
・便の色が濃い、または目に見える血便がある
・意図しない体重減少
【以下のリンクより引用】
New Study Supports Lowering Age of First Colonoscopy
Health Day