新しい研究はマスクがコロナウイルス拡大を防ぐという新たな証拠を強調
コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによるあらゆる浮き沈みと不確実性を通じて、次の1つのことが明らかになりました。
マスクを着用することで、ウイルスの拡大を防ぐことができるということです。
現在、デューク大学の新しい研究により、このことを裏付ける多くの証拠が示され、ウイルスを拡散する飛沫を防ぐ上で最も効果を発揮する種類のマスクについて、注目が集まっています。
私たちはこの調査結果について、クリーブランドクリニック呼吸研究所の呼吸器専門医リード・ドレイク医師に話を聞きました。
<マスクが効果的な理由>
ウイルス保有者が布製マスクを着用した場合、マスクによって、ウイルスが含まれる着用者が吐き出す飛沫のほとんどをブロックすることができます。
マスクを着用することで、数フィート先まで飛沫を拡散せずにとどめることができます。
このため、6フィート(約1.8メートル)のソーシャル・ディスタンスを取るガイドラインが推奨されています。
「人々がマスクを着用している地域では実際にウイルスの蔓延が減少し、コミュニティ内の人々がマスクを着用していない時と比較して、感染リスクが4~5倍現象しました。」と、ドレイク医師は言います。
マスクは、呼吸したり話す際に飛沫が飛散するのを防ぐだけでなく、くしゃみや咳によって遠くまで飛沫が拡散することも防ぎます。
「くしゃみや咳をすると、多量の飛沫が25~26フィート(約7.6~7.9メートル)先まで拡散することがあります。」と、ドレイク医師は言います。
しかしマスクを着用すれば、拡散距離を大幅に縮めることができるのです。
<研究のアプローチ>
デューク大学の研究では、ある種のマスクの有効性を評価するための費用対効果の高い方法を考案することに焦点が当てられており、この方法を用いて14種類のことなるタイプのマスクに関するデータを収集することができました。
研究で採られた方法は次の通りです。
マスクを着用した被験者が、小さい箱に空いた穴に向けて発話します。
箱の中は暗く、レーザービームが張り巡らされていました。
その後携帯電話のカメラでレーザーが捉えた発話による飛沫拡散を記録し、コンピューター・アルゴリズムによって飛沫の数を数えました。
必要機器の費用は比較的安く、簡単に設置することができたため、独自の試験を実施したいと考える企業や組織にとって魅力的な方法です。
しかし、多くの注目を集めたのは、この研究で収集したデータでした。
<最も効果の高い、または低いマスク>
同研究によると、液滴の拡大を抑えるのに最適なマスクは、当然のことながら、多くの第一線の医療従事者が使用している、医療用のN95マスクです。
もちろん、このマスクは病院での使用において需要があるため、ほとんどの人は所持していません。
幸いにも、この研究では、ほとんどの人が持っていると考えられる種類のマスクである綿製マスクが、液滴の広がりを抑える上で非常に効果的であると述べてられています。
研究によると、効果が見られなかったのは、バンダナやニットマスク、ネックフリースでした。
これらは、寒い気候でのランニング中に使用する目的でランナーに人気があり、現在は運動中のコロナウイルス対策用として需要があります。
ドワイク医師はこの研究に関与していませんでしたが、同氏は調査結果について次のように述べています。
「この研究では、ネックフリースを除いてほとんどすべての種類の布製マスクが、飛沫の排出を減らすという説が裏付けられました。大部分のマスクの効果は当初考えていたよりもはるかに優れており、サージカルマスクに近いものでした。」
<ネックフリース(フリース素材のネックウォーマー)の効果は?>
同研究では、ネックフリースはマスクを全く着用しないよりも実際効果が劣るという結果が出たことで、多くの報道機関に多少の混乱を引き起こしました。
研究著者によると、ネックフリースに用いられる多孔質材料は、大きな呼吸飛沫をブロックするのではなく、小さな飛沫に分解して、空気中に留まる時間が延びるようであるといいます。
このことは確かに懸念を生むものではありますが、研究著者は、研究の主な焦点は試験の実施方法を実証することに焦点が当てられていたことも指摘しています。
「繰り返しますが、ここで行われたマスクの試験(一人の話者が全てのマスクを着用し、4人の話者が数種類の特定のマスクを着用した)の目的は、試験の実演です。」
ネックフリースの効果や有効性の欠如を決定するにはさらなる研究が必要だということに対し、ドレイク医師も同意しています。
<まとめ:マスクは効果的>
ネックフリースに関する結果はさておき、この研究で明らかになった一つのことは、鼻と口を覆う形で適切にマスクを着用すれば、ソーシャル・ディスタンスや手洗いなどのその他安全対策と組み合わせることで、コロナウイルス拡大の抑制に役立つということです。
症状がなくても、無症状症例も多く存在するため、ドレイク博士は上記のガイドラインに従う必要があると言います。
「まとめると、マスク着用は感染拡大を防ぐ上で非常に効果的です」と、同氏は付け加えています。
「各対策はそれぞれ効果がありますが、十分ではありません。すべての対策を行うことで、一つだけ実施した場合よりもはるかに効率的に、病気の拡大や感染リスクを最小化することができます。」
出典 2020年8月31日更新 health essentials『One shot of coronavirus vaccine likely won't be enough 』 (2020年8月31日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/new-study-highlights-new-evidence-that-masks-prevent-coronavirus-...
マスクを着用することで、ウイルスの拡大を防ぐことができるということです。
現在、デューク大学の新しい研究により、このことを裏付ける多くの証拠が示され、ウイルスを拡散する飛沫を防ぐ上で最も効果を発揮する種類のマスクについて、注目が集まっています。
私たちはこの調査結果について、クリーブランドクリニック呼吸研究所の呼吸器専門医リード・ドレイク医師に話を聞きました。
<マスクが効果的な理由>
ウイルス保有者が布製マスクを着用した場合、マスクによって、ウイルスが含まれる着用者が吐き出す飛沫のほとんどをブロックすることができます。
マスクを着用することで、数フィート先まで飛沫を拡散せずにとどめることができます。
このため、6フィート(約1.8メートル)のソーシャル・ディスタンスを取るガイドラインが推奨されています。
「人々がマスクを着用している地域では実際にウイルスの蔓延が減少し、コミュニティ内の人々がマスクを着用していない時と比較して、感染リスクが4~5倍現象しました。」と、ドレイク医師は言います。
マスクは、呼吸したり話す際に飛沫が飛散するのを防ぐだけでなく、くしゃみや咳によって遠くまで飛沫が拡散することも防ぎます。
「くしゃみや咳をすると、多量の飛沫が25~26フィート(約7.6~7.9メートル)先まで拡散することがあります。」と、ドレイク医師は言います。
しかしマスクを着用すれば、拡散距離を大幅に縮めることができるのです。
<研究のアプローチ>
デューク大学の研究では、ある種のマスクの有効性を評価するための費用対効果の高い方法を考案することに焦点が当てられており、この方法を用いて14種類のことなるタイプのマスクに関するデータを収集することができました。
研究で採られた方法は次の通りです。
マスクを着用した被験者が、小さい箱に空いた穴に向けて発話します。
箱の中は暗く、レーザービームが張り巡らされていました。
その後携帯電話のカメラでレーザーが捉えた発話による飛沫拡散を記録し、コンピューター・アルゴリズムによって飛沫の数を数えました。
必要機器の費用は比較的安く、簡単に設置することができたため、独自の試験を実施したいと考える企業や組織にとって魅力的な方法です。
しかし、多くの注目を集めたのは、この研究で収集したデータでした。
<最も効果の高い、または低いマスク>
同研究によると、液滴の拡大を抑えるのに最適なマスクは、当然のことながら、多くの第一線の医療従事者が使用している、医療用のN95マスクです。
もちろん、このマスクは病院での使用において需要があるため、ほとんどの人は所持していません。
幸いにも、この研究では、ほとんどの人が持っていると考えられる種類のマスクである綿製マスクが、液滴の広がりを抑える上で非常に効果的であると述べてられています。
研究によると、効果が見られなかったのは、バンダナやニットマスク、ネックフリースでした。
これらは、寒い気候でのランニング中に使用する目的でランナーに人気があり、現在は運動中のコロナウイルス対策用として需要があります。
ドワイク医師はこの研究に関与していませんでしたが、同氏は調査結果について次のように述べています。
「この研究では、ネックフリースを除いてほとんどすべての種類の布製マスクが、飛沫の排出を減らすという説が裏付けられました。大部分のマスクの効果は当初考えていたよりもはるかに優れており、サージカルマスクに近いものでした。」
<ネックフリース(フリース素材のネックウォーマー)の効果は?>
同研究では、ネックフリースはマスクを全く着用しないよりも実際効果が劣るという結果が出たことで、多くの報道機関に多少の混乱を引き起こしました。
研究著者によると、ネックフリースに用いられる多孔質材料は、大きな呼吸飛沫をブロックするのではなく、小さな飛沫に分解して、空気中に留まる時間が延びるようであるといいます。
このことは確かに懸念を生むものではありますが、研究著者は、研究の主な焦点は試験の実施方法を実証することに焦点が当てられていたことも指摘しています。
「繰り返しますが、ここで行われたマスクの試験(一人の話者が全てのマスクを着用し、4人の話者が数種類の特定のマスクを着用した)の目的は、試験の実演です。」
ネックフリースの効果や有効性の欠如を決定するにはさらなる研究が必要だということに対し、ドレイク医師も同意しています。
<まとめ:マスクは効果的>
ネックフリースに関する結果はさておき、この研究で明らかになった一つのことは、鼻と口を覆う形で適切にマスクを着用すれば、ソーシャル・ディスタンスや手洗いなどのその他安全対策と組み合わせることで、コロナウイルス拡大の抑制に役立つということです。
症状がなくても、無症状症例も多く存在するため、ドレイク博士は上記のガイドラインに従う必要があると言います。
「まとめると、マスク着用は感染拡大を防ぐ上で非常に効果的です」と、同氏は付け加えています。
「各対策はそれぞれ効果がありますが、十分ではありません。すべての対策を行うことで、一つだけ実施した場合よりもはるかに効率的に、病気の拡大や感染リスクを最小化することができます。」
出典 2020年8月31日更新 health essentials『One shot of coronavirus vaccine likely won't be enough 』 (2020年8月31日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/new-study-highlights-new-evidence-that-masks-prevent-coronavirus-...