新しい脅威、ジカウイルスと戦うための研究
2016年1月29日 : ジカウイルスは、予防、治療および新興の蚊が媒介する脅威を診断する方法など、非常に基本的な事柄の理解という課題を残しつつ、アメリカから急速に広がっています。
米国の保健当局のトップの発表によると、ジカウイルスは、近年急速に拡大している赤ちゃんの脳の損傷に関連した「真新しい」ウイルスとして説明され、ワクチンはありません。
「世界がどんなに速く進化してもワクチンが広く利用可能になるまでには年単位での時間がかかります。」 と、the National Institute for Allergy and Infectious Diseases,国立アレルギー感染症研究所 (NIAID)の所長である、アンソニーファウシ氏は述べています。
「これはまったく新しいウイルスなので、ジカウイルスの研究には過去に何も費やしていません。」と、ファウシ氏は述べています。 市場に出回るワクチンは、フラビウイルスの同系であるデングウイルスに対してのワクチンです。
米国政府はジカウイルスのすべての種類についての研究を推進しています。 そして、それを広める蚊を抑制する方法からどのように広がり疾患を引き起こすかに至るまでの研究に9700万USドルの資金を用意しています。
「NIAIDの研究者がジカウイルス感染を防止するため、ワクチン候補に取り組んでいます。」と彼は付け加えました。
【症状の重軽度】
ジカウイルスは、1947年にウガンダで最初にヒトの症例を引き起こし、1952年に同定されました。しかし、ほとんどの場合は、ごく一部に発疹、発熱、赤目などの症状が起こるものの、軽度でした。保健当局は2007年にミクロネシアのヤップ島での勃発をきっかけとし初めて注目しました。
ブラジルで昨年始まった流行は、数千人の赤ちゃんに小頭症という小さい頭部を持って生まれてくるという不治の先天性欠損症の急増があり、時には赤ちゃんに致命的な症状を起こすために問題とされてきました。 「アメリカ大陸におけるジカウイルスの蔓延や妊娠に及ぼす影響を、我々はよりよく理解するためにパートナーと協力している新たな展開をしています。」と米国疾病管理予防センターの主任副局長であるアン シュワット氏は語りました。
「ウイルスはアメリカ全体に広がっていることはもとより、今後、より多くの国が影響を受けることを予想しています。」と、シュワット氏は警告しました。
【性行為による感染?】
研究者はまた、ウイルスは、性的接触を介して広がった可能性がある過去数年間の2例に注目しました。 それは、血液中からは消えたと思われた後、ジカウイルスが男性の精液に検出されたケース。 そしてもう一つは、コロラド州においてセネガルで感染し、帰国後に妻に感染している可能性が報告されたケースです。
しかし、シュワット氏は「科学により今日までに非常に明確になっていることがあります。 それは、ジカウイルスは、主にウイルスに感染した蚊に刺されることを介して、人に感染します。 それこそ、私たちが注視している部分なのです。」と付け加えました。
他の研究者らは、特に貧困地域において、蚊に刺されないように予防することに焦点をあて、呼びかけています。
「我々はジカウイルスの影響を受けた国において同様のプログラムに着手したことで歴史的な成功をおさめた例を見る必要があります。」と、ベイラー医科大学で熱帯医学の学部長であるピーターホテズ氏は述べました。
ホテズ氏は、殺虫剤、蚊の遺伝的改変、蚊帳の使用、駆虫薬イベルメクチンの大量薬物治療などをウイルスの防止策としてネッタイシマ蚊を殺虫するための潜在的な方法として新しい研究技術に取り入れるよう呼びかけています。
参照記事:Medical Xpress
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