新しい血液検査が肝癌検査を改善する可能性
2020年6月16日(ヘルスディ・ニュース)- 米国国立がん研究所の研究者によると、実験的血液検査により、最も一般的な形態の肝癌検査が改善される可能性があります。
彼らの新しい研究によると、この検査では、免疫系と相互作用して肝細胞癌(HCC)のリスクを高める可能性のある特定のウイルスへ以前、曝されたことがある人をチェックすることができます。
NCIがん研究センター肝がんプログラムの研究リーダーである、シン・ウェイ・ワン氏は、次のように述べています。
「既存のスクリーニング検査と合わせて、新しい検査はHCCを発症するリスクのある人々をスクリーニングする上で重要な役割を果たす可能性があります。医師が、HCCを早期に発見、治療するのに役立つでしょう。」
「この方法は比較的シンプルで安価です。必要なのは少量の血液サンプルのみです。」
と、彼は述べました。
腫瘍のすべての癌細胞が同じ特徴を持つわけではありませんが、多くのスクリーニング検査は癌細胞の特徴を検出します。それらの特徴は時間とともに変化する可能性があると著者らは述べています。
新しいテストでは、細胞に焦点を当てるのではなく、癌の環境の特徴、つまり過去のウイルスによって残された兆候を検出します。
B型肝炎またはC型肝炎ウイルスの感染、または肝硬変は、HCCのリスクを高める要因の1つです。
危険因子のある人は、6か月ごとにHCCのスクリーニングを受け、α-フェトプロテイン血液検査の有無にかかわらず、超音波検査を受けることが推奨されます。
HCCが早期に発見された場合は、それを治療できる可能性がはるかに高くなります。
しかし、ほとんどの患者では癌が進行し、しばしば手遅れの状態で診断されます。
「HCCのリスクが最も高く、より頻繁にスクリーニングを受ける必要がある人々を特定するためのより良い方法が必要です。」
とワン氏は述べました。
米国ではHCCの罹患率が上昇しているため、HCCの早期発見とモニタリングの改善は特に重要です。
研究者らは、この血液検査を研究し続けており、臨床試験での評価を計画しています。
この研究は6月10日のCell誌に掲載されました。
【以下のリンクより引用】
New Blood Test May Improve Liver Cancer Screening
Healthday