新型コロナウイルスとの戦いにHIV薬を使用:シンガポールの患者で有望
シンガポール — シンガポールは、通常、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)および後天性免疫不全症候群(エイズ)の治療に使用される抗ウイルス薬を使用して、新規コロナウイルスに感染した人の治療に当たっていますが、その結果は有望であると保健当局は2月4日(火)に述べました。
治療の進展に関しては、武漢から訪れ、火曜日に国立感染症センターを退院した35歳の男性患者での症例で報告されています。
他のいくつかの症例でも肯定的な回復の兆候が示されており、今後、数日でより多くの患者の退院が予想されます。
ガン・キム・ヨン保健相は火曜日の記者会見で、今のところ新型コロナウイルスの治療法はありませんが、患者の回復を助けるために治療とプロトコルの開発に多大な努力が注がれていると述べました。
シンガポール保健当局(MOH)のチーフヘルスサイエンティストであるタン・チョル・チュアン教授(Professor Tan Chorh Chuan)は、結果はまだ決定的ではないものの、ロピナビルとリトナビルの配合薬が、シンガポールでのウイルスに感染した24人の患者の数人に使用されていることを確認しました。
「数人が抗ウイルス薬の組み合わせで治療中ですが非常に有望です。武漢ではこの薬に関する臨床試験が実際に開始されており、今後数週間で結果が出るはずです。」
とタン教授は述べました。
「私たちは自身で薬物そのものの試験は行っていません。始まったばかりのいくつかの臨床試験がありますが、武漢などの患者が多くいる場所で行われる方が簡潔なのは明らかです。」
「その試験の結果が、薬がどれだけ効果的かを理解するのに役立ちます。」
ロピナビルとリトナビルの組み合わせは、過去に重度の急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こした株など、他のコロナウイルスの潜在的な治療薬として研究されてきました。
この新しいコロナウイルスの患者をHIV薬で治療しての初期の成功は中国以外の他の国でも見られました。
日曜日、タイの保健省は、抗インフルエンザ薬のオセルタミビルに加えて、ロピナビルとリトナビルの併用で治療した71歳の患者で劇的な改善が見られたと伝えています。
タイは火曜日の時点で25件の確定症例があり、中国国外では最大です。
タン教授は、シンガポールの患者のほとんどは「それほど重症ではない」と言い、支持療法の形がとられています。
MOHの医療サービス部長であるケネス・マック准教授(Associate Professor Kenneth Mak)は、確認された症例についての最新情報を報告し、少なくとも3人の患者はまったく症状を示しておらず、元気であると述べました。
火曜日の正午現在、疑わしい症例の289人が「コロナウイルス」の検査結果では陰性です。
残りの20症例での検査結果は保留中となっています。
「患者の1人は、今後数日間での退院できる可能性があります。医師が毎日レビューを行い決定されるため、まだ確定ではありません。したがって、彼が間違いなく退院できるとするのは時期尚早です。」とマック准教授は述べました。
患者の多くは経過が順調です。 5人の患者が呼吸をサポートするためにいくらかの酸素補給がありますが、マック教授は次のように説明しました。
「これは肺炎を患っているため彼らの呼吸をサポートするという事実を考えると驚くことではありません。」
彼らはいずれも集中治療室での治療は受けていないか、現時点では重病ではないと彼は付け加えました。
【以下のリンクより引用】
Todayonline