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旅先で病気にならないようにするためのヒント

旅行で病気になるのは嫌なものです。

病気にならなければ、観光したりやってみようと楽しみにしていたすべてに対してのエネルギーを失うだけでなく、ホテルの部屋に閉じこもり、回復するまで貴重な時間を無駄にしてしまうこともあります。

それでは、旅行中はどのように健康管理をより良好に行えばよいのでしょうか。

 DTAPクリニックの常駐医師であるチェスター・ラン博士にいくつかのヒントを共有してもらいました。

 

1.旅行者下痢症

旅先でストリートフードを食べたり、食品の処理が不十分である場合は、旅行者下痢症のリスクを高める可能性があります。

症状は、感染してから数時間後または数日後に現れ、胃けいれん、吐き気、下痢、腹部膨満、嘔吐、発熱や活力の喪失などが見られます。

旅行者下痢症にならないようにするのは難しいかもしれませんが、生の食品やサラダ、氷やアイスクリーム、そして、水道水を飲まないという事がリスクを減らすための方法です。

これらの症状が出た場合は、炭(Charcoal)などの市販の下痢薬、または、下痢止めのロペラミドや痙攣のブスコパンなどの処方薬が使用できます。

発熱、体の痛み、頭痛がある場合は、パラセタモールなどの解熱薬が効きます。

下痢の治療で最も重要なことは水分補給です。この点で、ORS(生理的食塩水)は、より効果的です。」

 

2.上部呼吸器感染症

「デング熱は、東南アジアでは、最も深刻で風土病である、蚊媒介性疾患の1つです。

症状は通常1週間以内に現れ、高熱、頭痛、インフルエンザ様症状、皮膚発疹などが見られます。

マラリアのような他の感染症は、森林地帯を訪れる旅行者でより頻繁に見られますが、都市部においてもマラリアに感染することがあります。

マラリアは通常、発熱、頭痛、吐き気と嘔吐、筋肉痛、疲労を引き起こします。

高熱が出て、悪寒および硬直から始まる場合があります。

マラリアは生命を脅かす可能性がありますが、旅行に行く前に、抗マラリア薬などを服用し、化学的に予防することができます。

これらの薬が使用できるかどうかについては医師に確認してください。

蚊は明け方や夕暮れにより活発に活動しますので、この時間は屋内で過ごすことが予防に役立ちます。

また、通常は森林地帯に多く存在するため、そのような地域へ出向くことを避けてもリスクを軽減できます。

屋外にいる場合は、長袖のシャツや長ズボンを着用してください。

DEETまたはピカリジンなどの虫よけ剤は、長持ちし保護効果も良好であることが示されています。レモンユーカリオイルは、低濃度のDEET製品と同様の保護効果があります。」

 

3.アレルギー

「最も一般的なアレルギーは食物アレルギーです。食物アレルギーは、目、口、のどのかゆみ、腫れぼったい目、発疹(じんましん)、唇、顔、舌、のどの腫れ、また、それが体の他の部分に現れます。

より深刻な食物アレルギーは、のどの腫れを引き起こし、呼吸困難、喘鳴、めまい、腹痛、下痢、吐き気または嘔吐、または意識障害を引き起こします。

単純なアレルギーは、市販の抗ヒスタミン薬で治療できます。

より深刻なアレルギー症状を引き起こした場合は、すぐに医師による治療が必要となります。

環境アレルゲンは、喘息やアレルギー性鼻炎などの既存の状態を悪化させる可能性があります。

そういったアレルギー症状は、規則的な薬の服用を行い喘息があるのなら救助薬も忘れずに持参してください。

予防は常に治療よりも優れています。ミツバチの巣箱を見たり巣が近くにあるような音を聞いたりした場合は、その場所は避けてください。

ハチに刺されてしまい、気分が悪くなったり、気を失いかけたり、息切れが見られた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

 

4.狂犬病や動物による咬傷

「狂犬病は、通常、感染した動物に噛まれることで伝染するウイルス感染症です。農村部が最も危険な地域です。」

初期症状には、咬まれた傷の周辺がうずく、インフルエンザ様症状、発熱、頭痛、筋肉痛、食欲不振、吐き気、および疲労などがあります。

後期の症状になると、通常、神経系が影響を受け、精神状態の変化や混乱、動揺、攻撃的になる、興奮、筋肉のけいれん、脱力感などがあります。また末期段階では命にかかわります。

これらには予防接種があります。ワクチンは曝露前か曝露直後に行わなければなりません。

動物による咬傷は、他の種類の細菌にも感染する可能性があります。

噛まれた場合は、すぐに傷口を洗い、きれいな包帯で傷を負った部分を覆い、直ちに最寄りの救急医療センターで受診してください。

 

5.外傷

「感染症は旅行者の死亡の5%にしか関与しておらず、アジアの旅行者での死亡の半分は交通事故によるものです。」

慣れていないようであれば、信号無視や、スクーターまたはバイクの運転は避け、常に自分の周囲に注意を払ってください。

軽度の交通事故に巻き込まれた場合でも内臓の損傷や肉眼では見えない損傷がないか確認するために、医師の診察を受けることが重要です。

 

6.予防接種と化学予防

「アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、国別にその地域でその病気がどの程度、蔓延しているかにより、旅行者に推奨されるワクチンのリストを発行しています。」

最も一般的なものは、インフルエンザワクチン、A型肝炎ワクチン、腸チフスワクチン、破傷風ワクチン、髄膜炎ワクチンです。

これらは、全国予防接種スケジュールの一部としてすでに受けているワクチンに追加されるものです。

マラリアが発生しやすい地域に行く場合は、適切な抗マラリア薬の投薬コースを始め、予めマラリアにかかるリスクを減らすことが推奨されます。

 

7.性感染症

「性交を行う限り、性感染症(STI)またはHIVに感染する可能性があることを覚えておいてください。」

これは、旅行だけでなく日常生活にも当てはまります。

STIまたはHIV感染を防ぐ最も効果的な方法は禁欲です。

性行為に及ぶ場合はコンドームを使用した安全なセックスを行ってください。

特に、HIV感染リスクの低減については、予防使用(PrEP)がそのリスクを低減することが示されています。これらは、性行為の前に服用すると、HIVに感染するリスクを減らすことができる抗HIV薬です。

もし望まない性行為に遭遇した場合は、暴露後予防(PEP)という暴露後1か月間服用しなければならない抗HIV薬の投与により、HIVに感染するリスクを減らすことができます。

 

【以下のリンクより引用】

Avoid falling sick whenever you travel with these tips from a doctor

Asia One