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旅行医学では計画時に避妊薬は省かれる

(ロイターヘルス)- 女性が旅行前にトラベルクリニックを訪れる際、旅行前の健康ニーズの分析では、避妊の選択肢や有効性が網羅されていない ことがあると新しい論文は警告しています。

これらのクリニックを訪れる女性は、可能性のある感染症やそのためのワクチンについて知らされますが、避妊方法や緊急の選択肢、また、潜在的な婦人科の問題について話すことも重要だと香港のトラベルセーフメディカルセンター(Travel Safe Medical Center)のサラ・ボルワイン博士は旅行医学ジャーナル(the Journal of Travel Medicine)誌の中で記しています。

「旅行者の下痢に対しては、旅行者が自己治療を行うことを定期的に推奨しますが、女性が旅行中によく起こる尿路感染症または酵母菌感染症などの不快な症状に対して自己治療を行うことを日常的に推奨することはありません。またそれは治療法を見つけるのが困難なのです。」

と、ボルワイン博士は述べました。

「旅行中の「女性の問題」として、避妊管理には多くの選択肢があります。」

と彼女は付け加えました。

 「ピルが好ましくなくとも避妊を避けてはいけません。」

ボルワイン博士は、全ての旅行薬には避妊も考慮するべきだと述べていますが、旅行に特に関連する意図しない妊娠に関するデータは        ほとんどありません。

旅行医学の専門家はかなりの数の旅行者が行きずりのセックスをしていると報告していると彼女は述べました。

彼女は、性感染症、妊娠、避妊法、月経の問題、尿路感染症や酵母感染症などの合併症について医師と患者は話す必要があると付け加えました。

たとえば、ボルワイン博士は彼女の論文の中で、避妊薬を荷物の中に入れ忘れたり、ホテルのバスルームに忘れてしまったりすることもあり、また、 一部の国では避妊薬を買うのが難しい場合もあります。さらに、旅行中の胃の問題が発生すると嘔吐や下痢を引き起こし、経口避妊薬の吸収と   有効性が低下する可能性があります。

また、経口避妊薬は静脈血栓塞栓症、または静脈内の血栓のリスクの増加と関連しており、空の旅であればそれ自体がリスク要因となるとこを   指摘しています。

いくつかの研究によると、経口避妊薬の使用と飛行機を使用した旅行を組み合わせることにより、このリスクが14倍になります、その他の危険因子がなく、また喫煙も行わない人は、通常、飛行機で旅行する前に経口避妊薬を止める必要はありません。

長時間のフライトでは、通常は水分補給と着圧ソックスが役立ちます。

プラス面では、ピルは月経出血、痛み、ニキビ、骨盤内炎症性疾患を軽減します。

また、ピルパックは連続的に使用して、不便なタイミングで生理が来るのを調整できます。

他の避妊オプションには、プロゲステロンのみの錠剤、デポプロベラ注射、コンドームや横隔膜などのバリア法、子宮内器具や皮下インプラントなどの長時間作用型可逆避妊法が含まれます。

重要なこととして、コンドームは性感染症を防ぐ唯一の方法ですが、避妊の失敗率は13%であるため、別の避妊法と組み合わせる必要があります。

 

また、ボルワイン博士は、避妊具を使用しないセックスや避妊の失敗による妊娠を防ぐために、女性と医師に旅行のための緊急避妊について話し合うように勧めています。

「旅行は冒険の時間であり、リスクテイクが増し、また性にもオープンになる機会が増加する可能性があります。」

と、アメリカ・マサチューセッツ州ウスターにあるマサチューセッツ大学メモリアル医療センターの  ルー・アイルランド博士は、避妊について複雑な病状を持つ女性にアドバイスします。

「旅行中の避妊について考えることは重要です。妊娠に対処することは海外ではさらに困難になる可能性があるからです。」

とアイルランド博士は述べています。

「出生前のケアを始めたり、つわりや出血などの妊娠初期の症状に対処するのは難しいかもしれません。また、中絶を行うのが不可能ではないに   しても、難しい場合もあります。」

 

【以下のリンクより引用】

Travel medicine planning often skips contraception

Reuters