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JapanRx / 末梢動脈疾患でスタチンを服用するのに遅すぎるということはない

末梢動脈疾患でスタチンを服用するのに遅すぎるということはない

科学者は、下肢動脈の詰まりの治療にスタチンを服用し始めるのに遅すぎるということは決してないと述べています。

診断されてから暫く経って服用を開始した場合でも、スタチンは、末梢動脈疾患(PAD)の患者の死亡率の低下と関連していることを新しい研究が示しています。

しかし、欧州心臓病学会議で発表されたこの研究は、薬の服用を中止した患者は、薬の服用を始めていない患者と同様のリスクがあることを示しています。

この研究は、生涯にわたる薬物療法を開始し、できれば高用量で服用を遵守することの重要性を示していると科学者は言います。

すべてのPAD患者はスタチン、できれば非常に強力なスタチンを服用する必要があるようです。

研究者であるスイスのベルン大学病院のジョーン・ドファイド博士は、次のように述べています。

「この研究は、スタチンの服用遵守が最良の予後のためには不可欠であることを示しています。また、投薬を開始して、その効果を得るのに遅すぎることはないことも示しています。」

「それに加えて、LDLコレステロール値は再び上昇するため、投与量を減らさないことが重要です。」

全世界でPADを患っている人は約2億人です。PADは足の動脈が詰まり血流が悪くなる疾患です。足への血流が制限され脳卒中や心臓発作の可能性を高めます。

患者の約30%は歩行時に足に痛みやけいれんを引き起こしますが、血行不良により足が壊疽を起こす人もいます。

スタチンの服用は、喫煙の停止、運動、健康的な食事、およびダイエットとともに、PADのすべての患者に推奨されます。

動脈閉塞の原因となる低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールを減らすことで、脳卒中や心臓発作のリスクを減らします。

調査によると、過去5年間で、ヨーロッパでは、指示通りに薬の服用を行ったのは患者の57%のみです。

2016年から2017年にかけて、LDLコレステロールの目標値を達成したのは、スタチンを服用している患者の3分の1だけです。

研究者らは、スタチン療法の順守が症候性PAD患者の生存に影響を与えるかどうかを調査しました。

この研究には、2010年から2017年の間に入院した691人の患者が参加しており、追跡期間の中央値は50か月でした。

研究の開始時に、患者の73%がスタチンを服用していましたが、50ヶ月の追跡で81%に増加していました。

2つの期間を設けその間に薬物の投与量も増加しました。これは、LDLコレステロールの大幅な低下と並行しています。

スタチンの服用を中止した患者の死亡率(33%)は、薬を服用しなかった患者(34%)とほぼ同じでした。

研究者によると、50ヶ月間、スタチンを服用し続けていた場合の死亡率は20%であったと言います。

研究を通じて、高用量のスタチンを服用していた場合が死亡率が最も低くなり(10%)、投与量を減らすと死亡率が最も高くなりました(43%)。

ドファイド博士は次のように結論付けました。

「すべてのPAD患者は、スタチン、できればロスバスタチン40mgやアトルバスタチン80mgなどの非常に強いスタチン、または許容できる最高用量で服用する必要があります。

「スタチン不耐性のまれな症例は、私たちの研究では約2%でしたが、それには代替の脂質低下療法を検討する必要があります。」

 

【以下のウェブサイトより引用】

Never too late to start taking statins for peripheral arterial disease – study

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