楽観的でいることで長生きできるかもしれない

2019年8月26日（HealthDay News）-人生を明るくみていることが、生き生きとした老後を送る確率を高める可能性があると新しい研究が示唆して　　　います。

この調査結果は、約70,000人の女性と約1,400人の男性での楽観主義と長寿の関係を検証した結果であり、より楽観主義であるとと慢性疾患や早死のリスクが低下するということを結びつけた以前の研究に基づいています。

「この研究は、楽観的な人々が85歳以上と定義した「例外的な長寿」を達成する可能性が高いことを示唆しました。」と、

米国国立心的外傷後ストレス障害センター、およびthe Veterans Affairs Boston Healthcare System（退役軍人問題ボストンヘルスケアシステム）の臨床研究心理士で研究主著者のレウィナ・リー博士は述べています。

最も楽観的な男性と女性は最もそうでない人と比較して、その高いマイルストーンへたどり着く可能性が50%～70%高いとリー博士は述べました。

彼らはまた、全体的に長生きする可能性が11％から15％高いことも発見しました。

この調査結果は、学歴、配偶者の有無、交友関係、慢性的な健康問題、うつ病など、他の影響を考慮した後でも変わらなかったとリー博士は述べ　　　ました。

楽観主義はまた、タバコやアルコールの使用、運動、食事、または定期的な医療を受けるといった、人々の習慣に関係なく、長寿の強力な予測因子　でした。

「ほとんどの研究は、死亡のリスクを高める赤字または問題に焦点を合わせています。」

とリー博士は述べました。

「長寿を促進する上で『楽観主義』といった心理的資産の利点を考慮したことで私たちの研究は斬新でした。」

研究チームは、この発見が、瞑想や特定の心理療法プログラムなどで、楽観主義を促進し、それによる寿命の延長という可能性のある新しい介入　　への道を示すことができると示唆しました。

リー博士と博士のグループは米国科学アカデミー論文集の8月26日号でこの発見について議論しています。

彼らは、女性に焦点を当てた看護師の健康についての研究、および男性に焦点を当てた退役軍人問題の規範的加齢研究からのデータを　　　　　　　分析した後、楽観主義が重要であると結論付けました。

研究対象となった女性は58歳から86歳（平均年齢：70歳）で、彼女たちの健康習慣、全体的な健康状態、楽観的な考え方が最初に評価された後、　　10年間追跡されました。

また、男性は、1986年に同様の評価と身体検査を受けたときには41歳〜90歳（平均年齢：62）でした。そしてその後、30年間追跡されました。

追跡期間の終わりには、研究者は女性と男性の結果がほぼ同じであることを確認しました。

個人が楽観的であればあるほど、長生きする可能性が大きくなり、「並外れた」高年齢まで生きる可能性が大きくなります。

彼女のチームは因果関係についてではなく、関連付けのみを確認しました。

「楽観主義と並外れた長寿との関連はうつ病とは無関係でした。」とリー博士は述べました。

「これは、楽観主義でいることがうつ病にならないという以上のものであることを示唆しています。うつ病と闘っている人々の間でさえ、少しの楽観的な見方をすることで長生きできるような驚異的な作用があるかもしれません。」

サンフランシスコのゴールデンゲート大学の消費者心理学者であるキット・ヤロウ博士は、楽観主義が長寿を生む多くの理由があると述べました。

「楽観主義者は、ストレスが少なく、否定的な考え方にこだわる傾向がなく、ハードルを克服する力がより強く感じられるため、ストレスが少ないと　　　思われます。」

と研究に関与しなかったヤロウ博士は述べました。

「彼らは物事をあきらめるという可能性が低く、そして問題や逆境をより迅速に跳ね飛ばします。ストレスは私たちの体に大混乱をもたらすのです。」

楽観主義者はまた、健康状態の悪化や病気の発生率の増加につながることが多い、うつ病、絶望感などの否定的な要因を経験する可能性が低いと彼女は付け加えました。

それに加えて、楽観主義者は自分自身の面倒をよく見る傾向があり、「健康と長寿ということに十分に立証された源泉」である友人作りや友人との関係維持も得意である傾向があるとヤロウ博士は述べました。

彼女は、お金、おいしい食べ物、教育、そしてもちろん遺伝学へのアクセスが長寿に大きな影響を与える可能性があることを認めています。

しかし、ヤロウ博士は、遺伝子とはことなり、楽観主義であることとその強力な姉妹パワーである“感謝すること”は学ぶことができると述べました。

【以下のウェブサイトより引用】

Health Day