母親の教育が糖尿病の子供たちにとって重要
家族の背景というのは糖尿病の子供たちの健康にとって重要です。
デンマークの研究者によれば、若い糖尿病患者での血糖の調整は母親が受けた教育のレベルと関連しているそうです。
コペンハーゲン大学の経済学科の研究リーダーであるニック・ニールセン氏は、次のように述べています。
「頭に浮かぶのは、医療機関での受診が不平等であり、家族的な背景と血糖値を結びつける要因になる可能性があるということです。」
しかし、普遍的な医療費補助制度のあるデンマークの人々を研究することで、その要因を打ち消されました。
ニールセン氏と彼のチームは、2000年から2013年の間に1型糖尿病と診断された4,079人の子供に関するデータを分析しました。
1型糖尿病はこの病気では、体の免疫システムの稀な病気であり、インスリン注射による治療を必要とします。
1,643人の大学卒ではない母親、1,504人の2年もしくは4年制大学の修了者、695人の修士の学位を持つ母親で調査が行われました。
研究者たちは、母親の教育レベルが上がるにつれて、過去3ヶ月間の血糖調整を反映する、いわゆる糖化ヘモグロビン(HbA1c、HbA1c)のレベルが
下がったことを発見しました。
アメリカ糖尿病学会(American Diabetes Association)は、 HbA1cの正常範囲は4.3%から5.8%ですが1型糖尿病の子供では、
7.5%以下になることを推奨していますが、しかし糖尿病ではその範囲を達成するのは困難です。
現在の研究では、HbA1cレベルは、高度な学位を持つ母親の子供の平均で7.6%、学士号を持つ女性の子供では7.9%、
職業大学または2年制大学を卒業した母親を持つ子供では8.2%で、高校卒業以下の母親ではそれを超えませんでした。
高学歴の母親の子供たちはまた、糖尿病性ケトアシドーシスとして知られている危険な状態の発生率は低く、
インスリンの過剰摂取に起因する危険な低血糖の発生率もまた低いことがわかりました。
多くの子供の血糖値の違いは、
それが日中に確認されたことに格差の大部分を説明しているようだと著者らは述べています。
最も高い教育を受けていた母親の子供たちは、毎日の血糖値検査を多く受けていましたが、高校教育以下の子供たちではそれ以下か最低でした。
他の可能性のある説明としては、高等教育を受けた母親は糖尿病の管理をより助けることができ、
彼らの病気をどのようにコントロールするかについて、子供たちを助けることができる、と記されています。
患者教育や社会経済的地位と、治療の遵守度との関連性については、、以前の研究でも示されています。
レジストリですべての母親とその子供に関する情報を入手することは不可能であったためこの研究は限られています。
それでも、研究者らは、「臨床医や政策立案者にとって、糖尿病の最初の数年間で、最も貧困層にいる子供たちに特別な支援をすることは
有益かもしれないことを示しています。」
と記しています。
医療従事者が患者グループを形成するのを手伝うならば、それはまた役に立つでしょう、とニールセン氏は言います。
ニールセン氏は、この分散型サポートの増加は、ピアサポート(同じような立場の人によるサポート)での「日常的な」アドバイスと知識の共有が
重要であるために価値があると考えています。
【以下のウェブサイトより引用】