毎日のお散歩で高齢の女性はご長寿に
(ロイターヘルス) -多くのアメリカ人に言われる5マイル(8km)の目標には遠いものの、毎日約2マイル(3.2km)に相当する距離を歩く高齢の女性は、
あまり活発に歩かない人よりも長生きするかもしれません。
健康的な体重を達成し、体型を保とうとする多くの人々は、毎日一万歩、つまり約5マイルを歩くという目標を設定しています。
しかし、この目標がすべての人にとって正しいという確固たる証拠はありません。
また、各ステップの健康上の利点を計算するときにどれだけの強度またはスピードが重要であるかも不明であると著者らは述べています。
この研究において、研究者たちは70代前半の約17,000人の女性に、少なくとも4日間、万歩計を装着させて1日の総歩数と動きの強さを追跡しました。
全体として、参加者は1日平均5,499歩(約2.5マイル)の歩行を記録しました。
平均追跡期間は4.3年で、その期間中に504人の女性が死亡しました。
1日の歩数が2,718歩 未満だった人と比較して、1日の歩数が4,363歩を上回った女性の死亡率は41%低くなりました。
「適度な歩数であっても死亡率の低下と関係しています。」
と、ボストンにある女性病院の勤務医でハーバード大学医学部のリー・アイミン博士は述べました。
「1日あたり、より多く歩くことは、1日約7,500歩になると更に死亡率が低くなることと関連しており、それを超えるとそれ以上の減少は見られませんでした。」
とリー博士は述べました。
「これら高齢の女性において、重要なのは歩いたステップ数で歩行速度は問題ではありませんでした。」
加速度計からのデータは、女性が毎分92歩の平均ピーク1分ステップ強度の達成、そして、毎分58歩の平均ピーク30分ステップ強度を達成したことを示しました。
1時間につき2.5マイルを歩くペースは、毎分およそ100歩です。
強度は当初、死亡リスクの低下と関連しているように思われましたが、研究者が記録した女性たちの毎日の歩数の合計数も説明した時点で、
この関連性は消滅しました。
これは、歩みの強度よりも歩数が、高齢女性の長寿にとってより重要である可能性があることを示唆しています。
試験開始時の女性の平均年齢は72歳でした。
彼女たちが加速度計を身に着けている間、51%の女性は全く歩きませんでした。
そして更に46%は毎分39歩を超えないペースで歩いていました。
わずか3%の女性は、1分あたり40歩のペースで移動し、
これはより一層の努力が必要なペースであることを示唆しています。
この研究は、毎日の歩数の数や強度が女性の死亡リスクに直接影響を与えるかどうか、またはその程度がどのように影響するかを証明するための
対照実験ではありませんでした。
健康的な女性が健康的でない女性よりも活動的である可能性が高いかどうかも分かりませんが、この研究は、歩数の増加と死亡率の低下との間の関連性の一部を
説明している可能性があります。
研究の限界の1つは、研究期間の開始時に、研究者が女性の動きを測定したのは一度だけであり、その歩行習慣は時間とともに変化した可能性があります。
それでも、この結果は「速いペースで歩くのが困難な高齢者にとっては朗報だ」と報告しています。
ニューヨーク・コロンビア大学医療センターの研究者である、キース・ディアス博士は次のように述べました。
「どんなウォーキングも、何もしないよりはましです。ほんの少しの歩行でも、死亡リスクは大幅に減少するのです。」
「他の研究では、歩行が困難な人のために、あらゆる形態の有酸素運動が健康上の利益をもたらすことが示されています。」
とディアス博士は付け加えました。
「水泳、サイクリング、アームクランク運動、または本質的に継続的な運動であれば健康上の利益をもたらします。」
【以下のウェブサイトより引用】