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毎日の低用量アスピリンが膵臓癌リスクをさげる可能性

新しい研究によると、毎日の低用量アスピリンが膵臓癌のリスクを低下させる可能性があるようです。

中国に本拠を置く研究は原因と結果を証明できませんでした。
しかし、「心血管疾患や結腸直腸癌のリスクを軽減するためにアスピリンを使用する人々は、その使用が膵臓癌のリスクを低下させる可能性があることが明らかになっています。」とハーベイ・リッシュ博士は述べています。

彼はコネチカット州ニューヘブンにあるのイェール大学公衆衛生学校とイェール癌センターの疫学の教授です。

アメリカ癌学会(American Cancer Society)によると、今年、約53,000人のアメリカ人が膵臓癌と診断され、42,000人近くがこの病気で死亡しています。膵臓癌は、腫瘍が進行するまで症状が現れないため、よく「サイレントキラー」と呼ばれます。

2006年から2011年に上海で膵臓癌と診断された761人を追跡調査し、癌ではない794人と比較しました。

すべての参加者には、低用量のアスピリンが処方され、それを定期的に摂取したかどうか尋ねられました。
摂取したと答えたほとんどの人は毎日服用していました。

癌でない人の18%が、低用量アスピリンの定期的使用を報告しており、これは膵臓癌患者の11%と比較しています。

研究者らは、アスピリンがすでに膵臓癌のリスクを46%低下させる可能性があると予測しています。

しかし、リッシュ博士のチームは、アスピリンが直接的に、リスクが低いことを証明しておらず、参加者はアスピリン摂取量を正確に記憶していない可能性があると強調しました。

他の研究の分析でも同様の結果が得られました。
研究者らは、過去20年間にアスピリン使用および膵臓癌のリスクを調査した18件の他の研究を調べ、アスピリンの使用が増加するにつれて、膵臓癌のリスクが有意に低下することを見出しました。

「膵臓がんは比較的まれで、米国では成人のわずか1.5%が診断されます。定期的なアスピリンの使用はいくつかの合併症を引き起こす可能性があります。」とリッシュ博士は米国癌協会のニュースリリースで述べています。
したがって、アスピリンの使用については、医師に相談する必要があります。

この研究データを目にした、とある腫瘍学者は、アメリカ人は結果の解釈に慎重でなければならないと述べました。

「これは、定期的なアスピリンの使用が、中国に住む人々の膵臓がんの発生率を低下させる可能性があることを示唆する興味深い研究です。」とN.Y.レイク・サクセスのノースウェル健康癌研究所の腫瘍専門医トニー・フィリップ博士は話しています。

「それ以上のものは、この研究から推定することはできません。」と彼は語りました。
「世界の一部の人々の遺伝子は他の地域の人とは非常に異なっていることが分かっています。また、研究に参加した患者については、漢方薬や家族歴、受診歴などは不明です。

フィリップ博士は、このデータだけに基づいて毎日低用量のアスピリンを患者に提案することはないと語りました。
しかし、この発見を「今後の研究の基礎とすることができます。」とつけ加えています。

(記事元)https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/pancreatic-cancer-news-105/daily-low-dose-aspirin-may-cut-pancreatic-cancer-risk-717920.html