流産、早産は、レボチロキシン療法で減少
レボチロキシン治療は、流産や早産、そして、子供の低出生体重または、甲状腺ペルオキシダーゼ抗体が陰性で、無症候性甲状腺機能低下症の女性のアプガースコアを減少させたと、研究者たちは、アメリカ甲状腺学会の年次総会で報告しました。
しかし、彼らはレボチロキシンを処方された女性においては、妊娠糖尿病や膜中早期破裂の発生率が高いことも発見しました。
「我々の研究の結果は、レボチロキシン治療が無症候性甲状腺機能低下症で、甲状腺ペルオキシダーゼ抗体が陰性である妊娠中の女性において、有効でありえますが、それに関連したリスクの可能性も示しています。」と、メイヨークリニックのスピリデュア マラカ博士は語りました。
マラカ博士らは、レボチロキシン治療の潜在的な利点を決定するために、2011年から2013年の間にメイヨークリニックで甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体のための潜在性甲状腺機能低下症が陰性であると診断された妊婦の医療記録を評価しました。
参加者は2つのグループに分けられました。
レボチロキシンを処方された人(N = 22)とレボチロキシンを服用しなかった人(n = 34)。
レボチロキシン群は、対照群対照群(中央値、3.5 MIU/ L; P<0.001)と比較して、より高い甲状腺刺激ホルモンレベル(中央値、4.9 MIU / L)でした。
対照群と比較して、レボチロキシン群では、流産の確率が低く(9.1%対17.7%)、早産(4.6%対23.5%)と低出生体重(0対14.3%)または、5分間のアプガ―スコア(0対7.1%)と低くなりました。
しかし、対照群では、レボチロキシン群と比べて、妊娠糖尿病発生率(2.9%対9.1%)そして、早期の膜破裂率が(18.2%対8.8%)が少なかったのです。
グループでの妊娠高血圧症と子癇前症は同様の発生率でした。
マラカ博士は、妊娠や胎児に対するレボチロキシンの効果を決定するためにより大きな研究が必要であると述べました。
「無症候性甲状腺機能低下症とTPO抗体状態の重症度が異なる患者においての期待される利益を評価すべきです。」
(記事元)http://www.healio.com/endocrinology/thyroid/news/online/