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JapanRx / 犬や猫からうつる病気

犬や猫からうつる病気

過去数年で起こった公衆衛生上の危機の内いくつかは、動物から発症したものがあります。
HIVはサルのウイルスから始まり、エボラは恐らく他の霊長類やフルーツコウモリから人間に感染したとされています。
そして、鳥インフルエンザや豚インフルエンザの発症原因となった動物は明らかです。
しかし、動物由来の疾患は、より家庭に近い所で発生することもあります。
実際、犬や猫からうつる可能性のある病気はたくさん存在します。

<ペットが感染する病気>
人畜共通伝染病と呼ばれる、動物から人間にうつる可能性のある病気のほとんどは、サルなどの人間と近縁の種に影響します。
しかし、猫や犬は人間から遠いとはいえ、長い時間を一緒に過ごすことが原因となり感染することもあります。

「私たちとペットとの関係性は野生動物やその他動物と比べてはるかに親密です。」と、イリノイ大学獣医学部の予防医学と公衆衛生の助教授であるウィリアム・サンダー氏は言います。
「単に感染する確率が高いのです。」

犬についたダニによって飼い主がライム病を発症するように、ペットが保菌者となる疾患もあります。
このような病気が哺乳類や鳥類のような大きな動物から直接感染することは稀ですが、状況によっては大きな感染を引き起こすことがあります。

アメリカ疾病管理予防センターは、毎年米国では470万人が犬に噛まれていると推測しています。
猫によるひっかき傷に関する統計はより入手が難しいものの、この記事の著者の経験が一般的なものであるとすれば、猫の飼い主は1日何回も猫に引っかかれていることになります。
犬や猫の口内や爪に自然に存在する細菌は宿主に害を及ぼすことはありませんが、人間にうつると感染を引き起こすことがあります。
最も一般的な例としては、猫に噛まれたことによるパスツレラ症や、猫に引っかかれたことによるバルトネラ、犬からうつるカプノサイトファーガがあります。
健康な成人にとっては、通常これらはあまり問題になることはありません。
しかし、子供や免疫系の低下した人にとって、ネコひっかき熱で入院したり、カプノサイトファーガ感染のある犬に噛まれることで敗血症になることもあります。

噛まれたり引っかかれることで感染し得る疾患の他には、サンダー氏が「糞口経路」と呼ぶ方法で感染するものがたくさん存在します。
これはその言葉通り、感染した糞便が手に付着したままサンドイッチを作るなどして感染するものです。
犬や猫は、糞便を介して大腸菌やサルモネラ菌を拡大させることがあります。
犬からはジアルジアやクリプトスポリジウム、回虫がうつることがあり、これらは全て大変な胃腸障害を引き起こします。
一方猫のトイレには単細胞性寄生虫であるトキソプラズマが潜んでいることがあり、トイレ掃除後にきちんと手洗いを行わないと、トキソプラズマ症にかかることがあります。
通常健康な成人は感染にかかることはありませんが(CDCは、アメリカ人の11%が、症状無しにトキソプラズマ症にかかっていると推測しています)、小さな子供や免疫低下のある人は、発作や神経障害を発症することがあります。

出典: 2019年11月14日更新 Discover『The Diseases Our Cats and Dogs Give Us』(2019年11月18日に利用)
http://blogs.discovermagazine.com/crux/2019/11/14/zoonoses-the-diseases-our-cats-and-dogs-give-us/#....