甘い飲み物は若い女性の結腸がんのリスクを2倍に

2021年5月7日（ヘルスディニュース）　-若いアメリカ人の間で結腸癌の発生率が上昇していますが、新しい研究は、少なくとも女性では、甘い飲み物を摂りすぎることが原因である可能性があるということが示唆されています。

炭酸飲料、フルーツジュース、スポーツドリンク、エナジードリンクなどの砂糖入り飲料を1日に２杯以上飲んでいる女性は、1週間に1杯以下の砂糖入り飲料を飲んだ女性と比較して、50歳までに結腸がんを発症するリスクが2倍になることが分かりました。

「砂糖で甘くした飲料のよく知られている代謝と健康への悪影響に加えて、私たちの調査結果により加糖した飲料を避ける別の理由が追加しました。」

とセントルイスにあるワシントン大学の医学部外科の准教授である研究著者のイン・キャオ博士は述べました。

この研究には、現在も進行中の『ナースヘルス研究II』　からの95,000人以上の女性が含まれていました。

1989年に研究が開始された時点で、研究に参加している看護師は25歳から42歳であり、ほぼ25年間、４年ごとに食事に関する情報が提供されていました。

これらの参加者のうち、41,272人が、10代の間に何をどれだけ飲んだかについて報告しました。

24年間の追跡期間中、109人の女性が50歳になる前に結腸癌を発症しました。

研究者は家族歴などの結腸がんリスクに影響を与える可能性のある他の要因を管理した後でも、成人期に砂糖入り飲料の摂取量が多いことは、病気のリスクが高いことがわかりました。

このリスクは、女性が10代の間に炭酸飲料やその他の甘い飲み物を飲んでいた場合には更に大きくなりました。

成人期の毎日のサービングは結腸癌のリスクが16％高いことに関連していましたが、女性が13〜18歳の場合、各飲み物は50歳までに結腸癌を発症するリスクが32％増加することに関連していました。

しかし、砂糖で甘くした飲み物を人工甘味料の飲み物やコーヒー、またはミルクに置き換えると、50歳になる前に結腸がんを発症するリスクは17％から36％低くなることが研究でわかりました。

「砂糖入り飲料の摂取量を減らしたり、または砂糖入り飲料を他のより健康的な飲料に置き換えることは、長期的な健康のためには、より賢い選択となるでしょう。」

とカオ氏は述べました。

新しい研究は、糖分の多い飲み物を飲むと結腸がんのリスクがどのように上昇するか、あるいはそれが原因であるというようには設定されていませんが、いくつかの理論が存在します。

糖分の多い飲み物を飲む人は、太りすぎや肥満、また、２型糖尿病を患う可能性が高くなります。

これらはすべて、早期発症型結腸がんのリスクを高める可能性があります。

これらの飲料に含まれる高果糖コーンシロップは、それ自体で結腸癌の発症を促進する可能性もあるとカオ氏は述べました。

研究には限界があります。参加者は主に白人女性であり、その結果、調査結果は他の民族の男性または女性には当てはまらない可能性があります。

この研究は、5月6日にGut誌のオンライン版で公開されました。

新しい研究に関与していない研究者からは、関連性のみが見られ、早期発症型結腸癌の促進において甘い飲み物が果たす役割について決定的な結論を引き出すには、より多くのデータが必要であることが指摘されています。

サウスカロライナ州マウントプレザントを拠点とする消化器病専門医のウィル・ブルシーウィッツ博士は、

「これに承認の印を付け、この関連が実際に因果関係にあると自信を持って言うには、さらなる研究が必要であることは明らかです。」

と述べました。

「砂糖で甘くした飲み物が健康に良いとは誰も考えていません。そのため、砂糖で甘くした飲み物の摂取量をできるだけ減らすべきです。」

ダラスにあるUTサウスウエスタンメディカルセンターの外科部門の外科腫瘍学部門の助教授であるパトリシオ・ポランコ博士はこれに同意しました。

「砂糖で甘くした飲料は、肥満や2型糖尿病など、他の多くの症状を引き起こします。現在、結腸がんにも関連している可能性があるというデータは増えています。」

とポランコ博士は述べています。

なぜ若い人たちの間で結腸がんが増加しているのか、正確には理解されていません。

肥満率の上昇や砂糖入り飲料の消費量の増加などのライフスタイル要因が影響を及ぼしている可能性があります。

「まだ特徴づけられていない遺伝的寄与があるかもしれないと私たちはまだ信じています。」

と彼は言います。

結腸癌から身を守るための最良の方法は、定期検査を受けることだとポランコ博士は強調しました。

若者の間での結腸がんの増加により、米国がん協会は、現在、この病気に平均的なリスクのある人々に対して、45歳での定期的な検査を推奨しています。

【以下のリンクより引用】

Healthday