男性の薄毛治療を始めるなら40歳前に...5年後の効果に違い
*早めのケアがポイント*
厚生労働省の推計によると、日本の成人男性のおよそ3人に1人が自分は薄毛だと思っており、5人に1人は薄毛を気にしているという。そんな男性たちの強い味方がAGA(エージーエー=男性型脱毛症)治療薬「プロペシア」による治療だが、効果を最大限に引き出すには治療を始める時期が重要となるようだ。AGA治療の第一人者である北里大学医学部の佐藤明男教授(再生医療形成外科学)は6月25日、東京都内で開かれたMSD主催のセミナーで、40歳を過ぎてから治療を始めた人などでは5年後の治療効果が上がらない可能性が高いと説明。早めのケアが重要とアドバイスした。
*AGAって何?*
AGAは思春期以降に始まり、額の生え際や頭頂部が徐々に薄くなっていく脱毛症。
いわゆる、"M(エム)字型ハゲ", " O(オー)字型ハゲ"と呼ばれるタイプで、この2つが同時に進行する場合もある。「男性型」なものの、女性にも発生する。
遺伝的な要素もあるが、AGAを引き起こす最大の原因はDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンとされている。通常なら、髪は2~6年ぐらいかけて成長し、太く長くなり、その後に抜けていく。ところが、DHTにはこの成長期を短くする作用があるため、髪が十分に育つ前に抜けてしまうのだ。プロペシアは、そのDHTの産生を抑えることで薄毛の進行を食い止める薬だ。
*治療効果を上げるには早期受診が不可欠*
AGAの診断の目安は次の通り。髪が痩せて軟らかくなったと感じたら、受診してもよいかもしれない。
*抜け毛の開始時期が思春期以降
*額の生え際の後退、前頭部または頭頂部の毛髪が細く短くなる
*親、兄弟、祖父母で脱毛症の人が多い
また佐藤教授は、受診するならば早めにすることを勧める。
というのも、初診時の年齢が40歳以上の人やAGAが中等度以上に進行している人は、5年後の治療効果が上がりにくいことが分かっているからだ。早期に治療を開始すればするほど効果的、というわけだ。
記事元:http://kenko100.jp/articles/150702003521/