痛風治療薬が潜在的にメタボリックシンドロームに伴う合併症を減らす
国立衛生研究所(the National Institutes of Health, NIH)の研究者によると関節炎を伴う痛風を治療するために使用される薬剤のコルヒチンは、潜在的に高血圧、高血糖および心臓病や2型糖尿病のリスクを増加させるメタボリックシンドロームに伴う合併症を減らす可能性があります。
彼らの研究は、『Diabetes, Endocrinology, and Metabolism』誌で発表されています。
以前の研究では、肥満で発生する組織全体の炎症が2型糖尿病の発症に関与していることが示されています。
現在の研究では、NIHのユーニスケネディシュライバー国立小児保健研究所(NICHD)のジャックA.ヤノフスキー博士が率いる研究者らは、ランダムに21人の研究参加者に対し1日2回、3か月間コルヒチンを投与しました。
また、19人の参加者にはプラセボが投与されました。
コルヒチンは、肥満に見られる炎症を引き起こす、NLRP3と呼ばれる多タンパク質複合体を抑制します。
研究者らは、血中の糖を除去するために、インシュリン抵抗性というインシュリンが体内でどれだけうまく機能するかを反映するいくつかの尺度を検討しました。
インスリン使用の1つの尺度(頻繁にサンプリングされ、インスリン修飾された静脈内グルコース負荷試験)によって決定されたインスリン抵抗性において、2つのグループの間に差はありませんでした。
しかし、コルヒチンのグループは絶食時に血糖値を正常レベルに保つために必要なインスリン量を評価するインスリン抵抗性の恒常性モデル評価テストで改善を示しました。
コルヒチン群の人たちはまた、C反応性タンパク質の血液検査と炎症度を示す他の検査でも得点がより低く示されました。
著者らは、コルヒチンがメタボリックシンドロームを有する人々において、2型糖尿病の発症を予防できるかどうかを決定するために、より大きな研究が必要であると結論付けています。
【以下のウェブサイトより引用】
https://www.news-medical.net/news/20190402/Gout-t
treatment-could-potentially-reduce-complications-accompanying-metabolic-syndrome.aspx