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白血病を患う身近な人のケア方法

もし今白血病を患う夫や妻、その他家族の面倒を見る立場にある場合、恐らく何かしらの疑問を抱いているでしょう。
あなたは、次のように思うかもしれません。
「この疾患について本当に知っておくべきことを理解できているだろうか?家族を最大限サポートするには、具体的にどうすれば良いのだろう?」

命に関わる疾患を患う誰かの世話をすることは、恐ろしいと感じるかもしれません。
腫瘍専門医のヘッティー・キャラウェイ医師が、介護者への出来る限りのアドバイスを提供しています。


1. 家族の一番の心の支えとなる

あなたにとって最も大切なことは、家族を支えることかもしれないと、キャラウェイ医師は言います。

「今起こっていることを正確に把握しましょう。」と彼女は言います。
「家族の疾患や治療計画について完全に理解することで、短期的および長期的に、必要なサポートを与えることが出来ます。」

(以下を試してみましょう)
医師(および医師や医療従事者)と関係を築き、全ての診察(もしくは入院)に付き添いましょう。
医師の言うことを注意深く聴く準備をし、メモを取り、質問して下さい。
病院の連絡先を常に携帯し、自宅で助けが必要な時に直ぐに連絡できるようにして下さい。


2. 感染リスクについて知る
化学療法を受けるがん患者は、大きな感染リスク(肺炎やインフルエンザなど)にさらされています。
化学療法は、感染に対抗するがん細胞と同時に、白血球も殺してしまうからです。

このリスクは、白血病患者ではさらに高くなると、キャラウェイ医師は言います、
「白血病があると、骨髄で産生される白血球が適切に成熟しません。」と彼女はいいます。
「結果として生まれる白血病細胞には、感染を防ぐ能力がありません。」

感染の良くある症状には、発熱(100.5 °F(約38℃)以上)、喉の痛み、腹痛があります。
頻度が低いものとしては、他の症状なく患者に混乱の症状が出ることがありますが、これも感染の徴候です。

(以下を試してみましょう)
常に手洗いを欠かさず、毎年インフルエンザの予防接種を受けましょう。
インフルエンザのワクチンは、家族全員が受ける必要があります
また、家族に手洗いを頻繁に行ったり、家を出る際たり人の多い所に行くときは保護マスクを着用するよう促すこともできます。
特に白血球数が低い時、これは重要です。


3. PICC(ピック)を観察する
家族が化学療法を受け、PICCやヒックマンカテーテル(静脈のアクセスポート)を使用している場合は、PICC部を覆う包帯を適切に交換することが大切です。
患部が濡れないように注意して下さい。(感染経路のひとつとなり得ます。)
また、患部の圧痛や赤み、発熱のような感染徴候に注意して下さい。
患部に痛みや赤み、腫れが出た場合は、直ちに医師に連絡して下さい。


4. 化学療法の副作用管理をサポートする
副作用に対処することで、家族の化学療法治療がより受け入れ易くなります。

例えば、食欲の減退は副作用としてよく起こりますが、それでも家族が十分な量の食事や飲み物を摂取しているかどうか、常に確認してあげると良いでしょう。
脱水症状があると吐き気が悪化したり、悪循環に入ってしまい抜け出せなくなることがあります。

「脱水症状はできるだけ早くから予防することが大切です。水分補給が足りていないと、吐き気が強まり、結果として食欲もさらに低下することがあるためです。これは悪循環につながります。」と、キャラウェイ医師は言います。

同様に、適切に管理すれば下痢も予防することができます。
下痢止めを処方された場合、家族に使用を促してあげると良いでしょう。

(以下を試してみましょう。)
家族が水分補給を欠かさないように、水を飲んだり、氷の欠片(もしくは、時折アイスキャンディを利用する)を舐めるよう促しましょう。
医師に、食事に高カロリーもしくは高タンパクのミルクシェイクを加え、タンパク質やカロリー摂取を促す方法について確認してみましょう。

(その他の対策)
1日3回たっぷり食べるのではなく、少量の食事を5回か6回に分けて食べてもらうようにしましょう。
1度にたくさん食べすぎると、吐き気が悪化することがあります。


5. 理解者になる
患者が必要とするものは個々人で異なると、キャラウェイ医師は言います。

彼女のアドバイスとしては、次の通りです。
「柔軟な考えをもちましょう。特に家族にいつも世話をしてもらっている立場にいると、自ら頼みごとをするのは容易くないということを理解してあげましょう。患者により、特に高齢者は、想定外の方法を取ることがあります。」

「家族に、治療中は出来る限り活動的でいるよう促しましょう。しかし体調が悪い日は、介護者が色々と言うといらいらさせてしまうこともあります。」と、キャラウェイ医師は話します。
「毎日”小さな成功”を勝ち取り、前向きでいられるよう、元気づけてあげて下さい。」


6. 身体活動を促す
白血病を患う人にとって、恐らく運動が最優先事項になることはないでしょう。
しかし白血病の家族には、ウォーキングを行ったり、常に活動的でいることで、体を強く保つよう促すことが大切です。

キャラウェイ医師は、以下のように話しています。
「家族のモチベーションを維持できる、クリエイティブな方法を見つけましょう。体力や持久力の維持や、気分の向上に役立ちます。」

(以下を試してみましょう。)
日常的な活動の中で日課を作り、家族が常に体を動かせるようにしてあげましょう。
郵便受けまで歩いたり、犬の散歩に行ったりする等で良いのです。日課の継続方法を見つけられれば、行うべき身体活動について一貫した期待値を得ることができます。体を動かすことが難しいと感じる日も必ずありますが、それでも日課を続けることで、家族に物事を最後までやり遂げる習慣ができ、また体力や筋肉量の減少を防ぐことができます。

(その他の対策)
簡単な目標を設定しましょう。
毎日シャワーを浴びる、1日2~3回、5~10分歩くなどから始めると良いでしょう。
ヨガや音楽を組み込むことも、良い方法です。


7. 事前に入院計画を立てる
白血病の家族の介護には、通常長期的な努力が必要となります。
特に家族が急性白血病を患っている場合は、長期的に入院することになります。

自宅から持って行くべきものについて事前に話し合い、家族の入院生活をより快適なものにしてあげましょう。(ノートパソコンや本、工芸用品、お気に入りのおやつなど)
家族がいない間、自宅で行うべき日常業務についても予め計画を立てて下さい。
家族と(およびその他介護者と)相談し、必要に応じて光熱費の支払いや芝刈り、郵便物の確認、ペットの世話などの担当者を決めておきましょう。

家族の病気や治療計画に関することは何でも知っておきましょう。
これにより、また上述のアドバイスを活用することで、家族の病気が後に改善する確立が高まり、家族全体のストレスレベルが下がります。

出典: 2019年12月11日更新 Health essentials『How to Care for a Loved One With Leukemia』(2019年12月13日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/7-tips-caring-someone-leukemia/