皮膚がん予防に瞼にも日焼け止めを
新しい研究によると、SPF含有保湿剤や日焼け止めを塗るとき、皮膚癌を発症する危険性が最も高い顔の部分を見逃している可能性があります。
また、通常の日焼け止めを使用する場合よりも、日焼け防止指数(SPF)が示された保湿剤を使用する場合の方が、適切に塗ることができない可能性が高いことも調査によって明らかになりました。
リバプール大学の研究者らは、紫外線に敏感なDSLRカメラを使って、84人の個人(女性62人、男性22人)がSPF30保湿剤または日焼け止めをどのように塗布したかを評価しました。
顔の境界部を識別するために画像を処理した後、色相の彩度値をセグメンテーションマッピングして、覆われている、または、覆われてていない顔の部分が識別されました。
瞼は日焼け止めを塗る際に見逃されることがよくある
PLoS One誌での報告では、研究者らは、日焼け止めを使用した場合と比較して、保湿剤を使用した場合の方が参加者の皮膚の塗布範囲が少ないことを見出しました。
保湿剤を使用した人は顔のほぼ17%は、覆うことができず、日焼け止め剤を使用した人では11%だけでした。
違いは、主に、日焼け止め剤を使用した場合で14%がの部分が塗布されなかったことと比較して、保湿剤を使用した場合での21%%というのはまぶた領域への塗り忘れによるものでした。
筆者のオースティン・マコーミック氏は、瞼の皮膚は非常に薄く、紫外線による損傷や皮膚癌に最も弱い領域だが、人々は自分たちがその部分に塗っていないことには気づいていないと述べました。
瞼のがんはイギリスのすべての基底細胞がんの約10%を占めるため、まぶたの部分にSPF含有保湿剤を適用するときには特に注意を払うべきだとマコーミック氏は警告しています。
彼は、太陽の下で長期間過ごす予定の人には、保湿剤ではなく日焼け止め剤の使用を勧めています。
「保湿剤を使用している場合は、SPF付きの商品を使用することをお勧めします。SPF製品は他の保湿剤どれよりも優れていますが、日焼け止め剤と同等であると見なすべきではありません。」
保湿剤は日焼け止め剤ほど効果的ではない
英国皮膚科医協会のホリー・バーバー氏は、SPF保湿剤は、耐摩擦性や耐水性が低い可能性が高いとアドバイスしています。
保湿剤は日焼け止め剤ほど効果的には皮膚に浸透せず、長期間、日光の下で活動をしている間に十分な日焼け止め、保護効果はありません。
マコーミック氏と彼のチームは、保湿剤の塗布頻度を増加させることで、潜在的なメリットはあるものの、しばしば塗り忘れなどで保護されず、人々にとっては、癌のリスクがより高い顔の領域となっていることに気付いていないと述べています。
「そのため、代替となる日焼け防止方法を推進する必要があります。」
と彼らは結論付けています。
バーバー氏は、サングラスやサンバイザーなどで日焼けを防止することで日焼け止めの塗り忘れ部分での日焼け予防に役立つことを示唆しています。
【以下のウェブサイトより引用】