皮膚感染や糖尿病のリスクがスタチンの使用で増加
British Journal of Clinical Pharmacologyの11月号に掲載された研究によれば、スタチンを3か月という短い期間で使用した場合、患者が糖尿病や皮膚および軟部組織感染症(SSTI)を発症する危険にさらされる可能性があります。
オーストラリア・パースにあるカーティン大学の薬学および生物医学部のハンフリー・HTコー博士と同僚は、2001年から2011年にかけてオーストラリア退役軍人局から抗糖尿病薬、抗ブドウ球菌抗生物質、およびスタチンの処方請求についてシーケンス対称性分析(a sequence symmetry analysis)を実施しました。
研究者は、スタチンが皮膚軟部組織感染(SSTI)の危険性に関連していることを発見しました(調整された配列比は、91日間で1.40、182日で1.41、365日で1.40 (信頼区間:> 1)でした)。
そして最大のリスクはスタチンに関連していることがわかりました。
糖尿病の発症についても有意なリスクが観察されました(調整された配列比は91日間で1.19、182日間で1.14、365日間で1.09 (信頼区間:> 1)でした)。
繰り返しますが、アトルバスタチンとシンバスタチンは、糖尿病を発症するリスクに関連していることがわかりました。
「我々の研究は、スタチン使用者がSSTIのリスクが高いという仮説を支持するものであり、このリスクは糖尿病の状態または健康な使用者での影響とは無関係である可能性が高いと思われます。」
と著者は記しています。
「糖尿病にかかりやすいスタチン使用者の血糖値を臨床医が監視し、患者のSSTIリスクの増加の可能性に留意することが賢明だと思われます。」
【以下のリンクより引用】
Risk for skin infections, diabetes increase with statin use
Medical Xpress