皮膚科医が説明する市販の脱毛治療薬
抜毛に気付いた人は必死になり、多くの場合、皮膚科医の診察を受ける前には複数の市販薬を使用します。
しかし、皮膚科医は一般的な市販品の種類について患者へ指導することで、患者のお金を節約し、永久的な抜毛を止めることができると、バージニアコモンウェルス大学の皮膚科助教授および皮膚科レジデンシープログラムを指導するキンバリーS.サルキー博士は述べています。
7月25日にニューヨーク市で開催されたアメリカ皮膚科学アカデミー(AAD)の2019年夏季会議で脱毛症と脱毛のセッションを司会したサルキー博士は、「脱毛症の患者からのよくある質問」を発表し、患者の懸念に対して、簡単にかつ科学的に取り組むと述べています。
ここでは、市販の脱毛治療薬に関する最も一般的な質問のいくつかに対しての彼女の回答を紹介します。
1.ビオチンサプリメントは役に立ちますか?
おそらくないでしょう。その理由は次のとおりです。
患者はよく、脱毛のためのビオチンサプリメントはどうかと尋ねます。
サルキー博士は、研究により、ビオチンが非常に不足している場合に毛髪の生産に問題があることを示していますが、他の多くの神経学的健康問題もあると説明しています。
「もしくは健康な人が脱毛の原因となるビオチン欠乏症になる可能性はわずかです。」
「多くの患者は、脱毛を防ぐために高用量のビオチンサプリメントを摂取しています。しかしそれを大量に服用したところで、髪の成長になんらかの影響があるという証拠はありません。」
2.ミノキシジルを使用し突然使用を停止すると、髪の毛がすべて抜け落ちるのではないかと心配です。
サルキー博士は、患者はこのような懸念を通常抱いていると言います。
ミノキシジル(商品名ロゲイン)の使用を開始してそれを止めると停止すると、髪がすべて抜けると耳にしているようです。
「私はそれは真実ではないことを伝え、また、ロゲインの使用を開始し、そして停止すると、ロゲインを使用した結果として生えてきて維持されている髪の毛は抜けると説明します。しかし、ロゲインは全ての髪の毛に影響するものではありません。」と博士は言います。
さらに他の患者は、ロゲインの使用を開始したら、永続的に使用しなければならないと聞いています。
「それにはもう少し別の真実があるかもしれません。それから良い効果が得られているのなら、それを維持するために使い続けるべきです。」
また、脱毛治療薬という名目の商品で消費者がミノキシジルが含まれるものを認識していないこともあります。
また毛が抜けるからとロゲインを使用したくないと思っている同じ患者が、科学的に証明された脱毛治療薬であると宣伝されている他の製品について、サルキー博士に尋ねています。
サルキー博士は、それらの有効成分は同じものだと述べています。
3.私が服用中の薬は脱毛の原因になりますか?
患者は、善意の友人や他の情報源から、薬が脱毛を引き起こしている可能性があるとよく耳にします。
サルキー博士によると、これは注意が必要でありやや危険であるようです。
「副作用が脱毛に関連する薬剤はいくつかあります。しかし、それはひどい状況になる可能性があります。たとえば、友人に脱毛の原因になる可能性があると言われたため、患者が血圧の薬の服用をやめるなど。そうすると彼らの血圧は非常に高くなり、それでも脱毛はまだ続きます。」と彼女は言います。
彼女は患者に、処方された薬を中止する前には、必ず医師の診察を受けるべきであり、脱毛はまた、薬が原因ではないかもしれないと説明します。
4.ストレスはどうでしょうか?
患者には時折、長期間に及び徐々に進行する脱毛が見られる人がいますが、彼らがそれはストレスのためだと考え、医師の診察を受けていませんでした。
瘢痕性脱毛症である場合、そういって失われた時間は永久的な脱毛に相当します。
リラックスするということは常に良いことです。しかし、それは彼らの髪が再度成長するということではないとサルキー博士は説明します。
彼女はまた、患者に脱毛の最初の兆候が現れ、治療が必要になる可能性が高い場合、手遅れになる前に受診するように患者へ指導しています。
博士がまとめた皮膚科医への助言は、患者が自己治療を試みるのではなく、脱毛の懸念がある場合に皮膚科医で診察を受ける必要性について患者にもっと指導しなければならないということです。
「ストレスや薬物治療など、脱毛の原因と考えているものについては間違って考えられることがあります。治療による影響が大きいと思われる可能性があれば、必要な治療をタイミングよく受けられません。」とサルキー博士は言います。
【以下のウェブサイトより引用】
Dermatologist explains over-the-counter hair loss treatments
Dermatology Times