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JapanRx / 睡眠薬は心不全を悪化させる可能性

睡眠薬は心不全を悪化させる可能性

およそ3割の米国人が不眠症に悩んでおり、睡眠薬の処方は一般的な事になっています。しかし拡張期心不全を持っている患者が服用した場合には、心血管系の病気リスクをあげる可能性が分かりました。2014年にギリシャのアテネで開かれた心不全の議会でこの研究が発表されました。およそ米国では約510万人の心不全患者がいます。 心不全は心臓が十分な血液、酸素を体中へ送れなくなり他の臓器機能に悪影響をもたらします。 東京の社会保険中央総合病院、瀬戸口雅彦博士が率いる研究チームによると不眠は心不全の一般的な症状のひとつであることを述べています。 そのため患者が退院するとき睡眠薬や利尿薬、降圧薬、抗凝固薬、抗不整脈薬などが処方されます。心不全患者の入院が増えると心臓機能が悪化していると研究者チームは語りました。、 患者が退院時処方されている薬が再入院や心臓の病気発症と関連しているかどうかを調査しました。 研究チームは2011年から2013年の間に日本の東京山手医療センターに入院した111人の心不全患者の医療記録を調査しました。これらのデータは病状、入院中投与薬、退院時処方、入院と退院時の体の異変、臨床検査結果や心電図(ECG)、心臓エコー、胸部X線写真からの集められました。まず患者は拡張期心不全をもつ患者(HFpEF)と収縮期心不全(HFrEF)の2つのグループに分けられました。 駆出率は各心拍ごとに左及び右心室から送り出される血液量の測定値です。 管理のしかたと予後は2つのグループで異なります。研究チームは患者の退院後に追跡調査を180日間もしくは研究終了条件として心不全による再入院や心血管系の病気による死亡を確認するまで行いました。 追跡期間中にHFpEFの患者47人中15人が研究終了の条件を満たしたので調査を終了しました。2つのグループで睡眠薬(ベンゾジアゼピン系睡眠薬)の処方、退院時、入院や血中ヘモグロビンレベルでの血液のナトリウム濃度の違いを発見しました。 詳しい調査の結果、睡眠薬を処方されたHFpEF患者は睡眠薬を処方されなかったHFpEFの患者と比較して、心不全による再入院や心血系病気による死亡が8倍以上の可能性が高いことが明らかになりました。 この研究の主な発見は睡眠薬を処方されたHFpEF患者は心血管系病気のリスクが高いということです。HFpEF患者数が増加し、心不全患者の割合が増えています。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、心抑制作用を有する可能性があると考えられています。 「睡眠呼吸障害を悪化させ、予後の悪化につながる呼吸抑制の作用の可能性があります。」 しかし瀬戸口博士は大規模なHFpEF患者を集め、詳しい調査が必要と考えています。 そのため現段階では心不全患者に睡眠薬の使用中止を求めることはできません。 睡眠薬を使用してるHFpEF患者、特に睡眠呼吸障害を持っている人は慎重に検査されるべきだと瀬戸口博士は考えています。
研究チームはHFrEF患者において睡眠薬と心血管系病気と再入院の関連性を見つけることができませんでした。 ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬またはアンジオテンシン受容体拮抗薬などの高血圧の薬を処方されたHFrEF患者は、高血圧の薬を処方されていないHFrEFの患者と比較して、心血管系病気のリスクが4分の1ほど低いほどが分かりました。 睡眠薬が健康上に問題があると提起されるのは初めてではなく、BMJに発表され2012年 の研究では年にたった18回以上薬をとっている場合がんや死亡リスクを増加させることが判明しました。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/276904.php