研究によればオルリスタットの副作用は実際より低く報告されていました
欧州医薬品庁(EMA)に提出され認可された論文と臨床報告(CSR)において1990年代のロシュの肥満薬オルリスタットの臨床試験中に発生した副作用が著しく低いものでした。
コペンハーゲンのノルディックコクランセンターの研究者は、情報公開法を使用して1998年に認可された7回の無作為化4225人のオルリスタットのプラセボ対照試験に関し、EMAからCSRを取得しました。
すべての副作用の詳細はCSRから抽出した後、PubMedの上で識別された出版済みの試験論文と対照されました。PLoS医学誌で出されたその結果が(オンライン、2016年8月16日)その試験の調査者へのプロトコル指針が薬による副作用の見かけを低くしてしまう複数の方法があることを明らかにした。
7つの論文の内、6個はすべての副作用は記録されていると述べていますが、事後の選択により試験の全副作用の3-33%だけ報告されています。
ある試験においては、別表にて1318個の副作用が見つかっていますが、csrには報告されていません。多くの患者はある副作用を何度も経験していますがそれは一回の副作用と記録され、CSRではそのことがはっきりと記述されていません。
分析によれば、オルリスタットを投与された参加者はプラセボ投与の患者よりも2倍長く副作用を経験しました(22.7日vs14.9日)。さらにオルリスタットを投与された被験者は対照よりも症状はひどいということもわかりました。これらはいずれもCSRには報告されていません。
試験の透明性を主張する科学試験の道義プロジェクトのキャンペーンマネージャーであるブルックナーがいうには医療研究にて医療の整合性を改善する努力があるにかかわらず、臨床試験において意図的にデータを選択し、公平でない報告が今日にもはびこっていることがわかっています。
プロトコルやCSRのいずれも副作用について、参加者に質問する方法を開示していないことがわかりました。更に、被験者が不快だと表現した場合に胃腸の副作用(2つの試験のプロトコルには明示されていません)がCSRにてコード化されているだけでした。
スポンサーが任意の重篤な副作用を評価し、すべての副作用はスポンサーによって更新される用語集を使用して符号化されたことが指摘されています。 CSRはまた、副作用に起因する辞退のクライテリアは効果に関係し、プラセボの副作用による辞退においてより辞退があったことを示しています。
分析が1990年代半ばに試験したオルリスタットに限定されており、 したがって、新薬に対しては問題ないということです
オルリスタット試験が報告されて以降にCSRや出版物を報告するための規格が開発されてきました
しかし、悪い科学とその設立者の著者ベンGoldacreは異論を唱えます:これオルリスタットだけの問題ではありません。この問題は広範囲に及んでいます。
ヘルスケアーのための品質と効能に関するドイツの機関によれば、5年間にわたり、ジャーナルに発表されているよりも多くの副作用がCSRには存在することがわかったとGoldacreは言っています。
ロシュによれば1990年代以降、データを分析するための技術が変更され、社会の要望や期待が増加しているので、私たちの仕事が改善してきました。
臨床に関し、製薬会社は透明性を維持すべきであることを理解しています、だからこそ、2013年にポリシーを拡大し、ロシュ薬品全般の臨床データを共有しようとしています。
ロシュは情報共有において最先端におり、特許つき、それが満期したもの、継続していない薬品すべての臨床データ、周期的な安全報告、サマリーなどを開示しています。
これはすべての企業には当てはまらないと言います。 現在使用されて治療上のすべての試験のCSRによる開示が必要と言っています。
もちろん、EMAが計画しているようにCSRを共有するだけでは十分ではありません。2014年以後承認された薬のみが使用されているわけではないのです。今現在承認済みのすべての試験の情報がひつようなのです。それはことし承認されたものだけではないのです。とGoldacreはいいます。