研究は男性が助けを求める性的問題での変化を報告
科学者は、男性が性的問題の助けを求める理由について変化が起きていることを報告しました。それによるとインポテンツ(勃起不全)と早漏で不満を言う男性は少なく、性的欲求の低下と陰茎の湾曲(ペイロニー病)に不満を感じる男性が多くなっています。
ヨーロッパの泌尿器学会のバーチャル会議においてこの研究の成果は発表され、最近、この出版が承認されたのを受け、研究リーダーであるパオロカポグロッソ博士(イタリア、ミラノ、サンラファエレ病院)は次のように述べています。
「10年以上にわたって、性的な理由で通院する男性の懸念事項には大きな変化が見られました。これはおそらくより開放的になったことがあり、男性は現在、多くの性的問題を、話したくないものではなく、治療できるということを受け入れています。」
バイアグラやシアリスなどの勃起不全治療の成功と新しい治療の利用可能性は、性的問題に直面している男性が、現在、数世代前には利用できなかった性的問題での治療を受けていることを意味します。
この研究で、ミラノのサンラッファエーレ病院の研究者たちは、男性が性的問題で治療を受ける理由と、これが10年間でどのように変化したかを調査しました。
この種の最初の研究であると考えられているものにおいて、科学者はミラノのサンラッファエーレ病院セクシャルヘルスクリニックに男性で3244人の訪問者に10年間(2009年から2019年)にわたって質問し、その主な理由を分類しました。
彼らは、勃起不全の問題で診察を受ける患者の数が2009年から2013年に増加し、その後、減少し始めたことを発見しました。
2009年には、性欲の低下やペイロニー病を訴える患者は比較的少なかったものの、これらの両方の状態についての相談が2009年から研究の終わりまで続いています。
2019年に男性は2009年よりもペイロニー病を報告する可能性が約30%高く、性的欲求が低いことを報告する可能性が約32%高くなっています。
早漏を訴える男性の数は、10年間で約6%減少しました。また、最初に診察を受ける平均年齢も平均61歳から53歳に低下しました。
「勃起不全が依然として診察に通う主な理由ですが、この数は減少しています。そして、診療所へ相談に来る男性の約35%がペイロニー病を訴えており、その数は着実に増加していることが示されています。」
とパオロ・カポグロッソ氏は述べています。
「私たちの患者も年齢が若くなってきており、これは性的問題対する姿勢での世代交代を反映している可能性があります」。
カポグロッソ博士はさらに続けます。
「これらの数値が何を意味するのかを明確にする必要があります。これらの数値は、こういった問題の有病率の変化を示すものではなく、男性が診療所を訪れた理由を示しています。
つまり、彼らが心配していることを示しているのです。
この変化はおそらく治療が可能であるかどうかも反映しています。性的症状への治療がここ数年で利用可能になったため、男性は黙って苦しまねばならないことがなくなりました。
これらは単一のセンターからの結果であるため、より包括的な調査によって確認する必要があります。
「それにもかかわらず、人気のある新聞に記事が掲載されるなど、ペイロニー病などの状態に対する意識が高まっているようです。さらに、この状態についての認識が米国などで高まっていることがわかっているため、これは一般的な傾向かもしれません。」
と、カポグロッソ博士は述べました。
「これらのデータは単一機関からのもので、多少予備的なものですが、いくつかの仮説を立てることができるので興味深いです。
たとえば、勃起不全のある男性が減少していることは、一般医がこの問題により良く治療できるようになり、患者が専門医へ紹介されることが減っていることを意味します。
同様に、診察時の年齢の低下とペイロニー病の増加および性欲の低下は、男性とそのパートナーの両方が彼らの性生活を最適なものにすることに、もっと注意を払っていることを示している可能性があります。こういった傾向が世界中の他の医療機関でも見られるのかどうかを確認するのは非常に興味深いでしょう。」
と、コペンハーゲン大学泌尿器科准教授のミケルフォデ博士は述べました。
【以下のリンクより引用】
Study reports a change in why men seek help for sexual problems
News Medical Net