科学者が音楽で気分が向上する秘密を解明
なぜ特定のポップ・ソングで気分が良くなるのかと疑問に思ったことはありますか?
この疑問を調査していた研究者は、不確実性と驚きの適切な組み合わせによってリスナーは最大の喜びを得ることを発見しました。
木曜日にカレントバイオロジー誌で発表されたこの研究では、米国ビルボード1958年から1991年までの「ホット100」チャート中の757曲のポップソングに含まれる80,000個のコード(和音)を分析しました。
ドイツ、ノルウェー、デンマーク、英国の研究所出身の研究者らは、これらの和音の不確実性と驚きのレベルを定量化するために機械学習モデルを使用し、39人の成人ボランティアに各一連の和音に対して感じた喜びの度合を評価してもらいました。
各曲はメロディと歌詞が取り除かれたため、コード進行のみが残り、リスナーが持ちうる該当曲へのその他関連付けによって結果が歪められることはありませんでした。
彼らは二つの事を発見しました。
一つは、被験者は次に何が起こるかは比較的確かであるものの、予想外のコード進行に驚いた時により大きな喜びを得たということです。
しかし、次に何が起こるか分かっておらず、続くコードがより馴染みがあるものであった場合も、喜びを得た被験者が同数存在しました。
「人間が時間の経過に伴う音の並びによって音楽から喜びを得られるというのは素晴らしいことです。」と、この論文の筆頭研究者であり、ドイツにあるヒトの認知と脳科学のマックス・プランク研究所出身のビンセント・チャンは声明の中で述べました。
「喜びを得られる曲は、次に起こることが予測できることと、予想外の驚きのバランスが取れたものであるようです。音楽が私たちの脳内の喜びを得る部分を活性化する方法を理解することで、気分が落ち込んでいる時に音楽を聴くことで気分向上に役立つ理由が分かりました。」
チャン氏はCNNへの取材に対し、音楽の喜びは期待と関連していると話しています。
過去の研究では驚きが喜びに与える影響の調査がされていましたが、彼と彼の同僚の研究では、リスナーによる予測の不確実性にも焦点を当てました。
人間は「次に何が起こるかという予測を常に立てており、これらの予測を更新しようと」しています。そして、これは音楽に関しても同じことであると、彼は付け加えました。
実験で使われた曲には、ジェームス・テイラーの「カントリーロード」、UB40の「レッド・レッド・ワイン」、ビートルズの「オブ・ラ・ディ, オブ・ラ・ダ」が含まれていました。
この調査結果は、人工音楽アルゴリズムを向上したり、機械による作曲に役立てたり、音楽のトレンド予測に役立つ可能性があります。
「科学者として人の喜びのパターンを分析することで、音楽の行く先を考える上で役立てば良いと考えています。」と、クイーン・メアリー(ロンドン大学)の研究者でこのプロジェクトに携わったピーター・ハリソン氏は言います。
同じ実験の一環として、研究者らは音楽による喜びに反映される脳の部分を特定するために脳イメージも使用しました。
彼らは、感情、学習と記憶、音をそれぞれ処理する扁桃体、海馬および聴覚皮質の領域が関与していることを発見しました。
チェン氏は、脳の別の部分である側坐核(報酬への期待を処理する)に「音楽に注意を向け、次に起こることを予測しようとする」役割があるのではないかと付け加えました。
出典: 2019年11月7日更新 CNN Health『Scientists discover pop music's secrets to making you feel good』(2019年11月15日に利用)
https://edition.cnn.com/2019/11/07/health/pop-music-enjoyment-uncertainty-surprise-scli-intl-scn/ind...
この疑問を調査していた研究者は、不確実性と驚きの適切な組み合わせによってリスナーは最大の喜びを得ることを発見しました。
木曜日にカレントバイオロジー誌で発表されたこの研究では、米国ビルボード1958年から1991年までの「ホット100」チャート中の757曲のポップソングに含まれる80,000個のコード(和音)を分析しました。
ドイツ、ノルウェー、デンマーク、英国の研究所出身の研究者らは、これらの和音の不確実性と驚きのレベルを定量化するために機械学習モデルを使用し、39人の成人ボランティアに各一連の和音に対して感じた喜びの度合を評価してもらいました。
各曲はメロディと歌詞が取り除かれたため、コード進行のみが残り、リスナーが持ちうる該当曲へのその他関連付けによって結果が歪められることはありませんでした。
彼らは二つの事を発見しました。
一つは、被験者は次に何が起こるかは比較的確かであるものの、予想外のコード進行に驚いた時により大きな喜びを得たということです。
しかし、次に何が起こるか分かっておらず、続くコードがより馴染みがあるものであった場合も、喜びを得た被験者が同数存在しました。
「人間が時間の経過に伴う音の並びによって音楽から喜びを得られるというのは素晴らしいことです。」と、この論文の筆頭研究者であり、ドイツにあるヒトの認知と脳科学のマックス・プランク研究所出身のビンセント・チャンは声明の中で述べました。
「喜びを得られる曲は、次に起こることが予測できることと、予想外の驚きのバランスが取れたものであるようです。音楽が私たちの脳内の喜びを得る部分を活性化する方法を理解することで、気分が落ち込んでいる時に音楽を聴くことで気分向上に役立つ理由が分かりました。」
チャン氏はCNNへの取材に対し、音楽の喜びは期待と関連していると話しています。
過去の研究では驚きが喜びに与える影響の調査がされていましたが、彼と彼の同僚の研究では、リスナーによる予測の不確実性にも焦点を当てました。
人間は「次に何が起こるかという予測を常に立てており、これらの予測を更新しようと」しています。そして、これは音楽に関しても同じことであると、彼は付け加えました。
実験で使われた曲には、ジェームス・テイラーの「カントリーロード」、UB40の「レッド・レッド・ワイン」、ビートルズの「オブ・ラ・ディ, オブ・ラ・ダ」が含まれていました。
この調査結果は、人工音楽アルゴリズムを向上したり、機械による作曲に役立てたり、音楽のトレンド予測に役立つ可能性があります。
「科学者として人の喜びのパターンを分析することで、音楽の行く先を考える上で役立てば良いと考えています。」と、クイーン・メアリー(ロンドン大学)の研究者でこのプロジェクトに携わったピーター・ハリソン氏は言います。
同じ実験の一環として、研究者らは音楽による喜びに反映される脳の部分を特定するために脳イメージも使用しました。
彼らは、感情、学習と記憶、音をそれぞれ処理する扁桃体、海馬および聴覚皮質の領域が関与していることを発見しました。
チェン氏は、脳の別の部分である側坐核(報酬への期待を処理する)に「音楽に注意を向け、次に起こることを予測しようとする」役割があるのではないかと付け加えました。
出典: 2019年11月7日更新 CNN Health『Scientists discover pop music's secrets to making you feel good』(2019年11月15日に利用)
https://edition.cnn.com/2019/11/07/health/pop-music-enjoyment-uncertainty-surprise-scli-intl-scn/ind...