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米・FDA、末期卵巣癌治療薬としてニラパリブを優先審査

FDAは、3種類以上、以前の化学療法レジメンでの治療を受けており、最後のプラチナベースの化学療法から6ヶ月以上経過した進行性卵巣癌、
卵管癌、または原発性腹膜癌患者、または、BRCA変異を有するか、相同組換え欠損症(HRD)を有する患者の治療薬として、
ニラパリブ(ゼジュラ)の追加的な生物製剤許可申請に優先審査の指定を与えました。  

この指定は、HRDを有する患者で、少なくとも3回の治療歴のある人の一次有効性母集団における全奏効率(ORR)が28%であったという
『QUADRA研究』の知見に基づいています。

ニラパリブの開発企業であるTesaro社を買収したグラクソ・スミスクライン社のプレスリリースによると、2019年10月24日までに、
FDAは処方薬使用法の下でこの申請を決議しなければなりません。

Tesaro社の社長兼最高執行責任者であるメアリー・リン・ヘドリー博士は、プレスリリースで次のように述べています。
「QUADRA試験の結果は、ゼジュラがBRCA変異を有する患者のための後期治療として有効であることを実証しています。」
「この研究では、より多くの卵巣癌患者にゼジュラによる治療の効果を得られる機会を提供するという私たちの使命を押し進めています。」

非盲検多施設共同シングルアーム試験である『QUADRA試験』において、研究者らは、以前に3ライン以上の化学療法を受けた人で、転移性、
再発性、高悪性度漿液性上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の成人患者463人において、ニラパリブの安全性と有効性を評価しました。

患者は、疾患の進行まで28日周期での1日目から始めて、連続して1日300mgのニラパリブ経口薬を投与されました。

主要評価項目は、3回〜4回の抗癌治療を受け、かつ最新のプラチナ治療に敏感だった、BRCA変異のある患者とない患者の両方を含む
HRD陽性腫瘍を有する患者において治験責任医師によって評価され、確認された全体的奏功を達成した患者の割合でした。

また、ベースラインで測定可能な疾患を有する全ての投与患者において有効性分析を実施しました。

2018年4月11日のデータカットオフの時点で、21人の患者が治療を受けていました。
患者は以前、中央値4(IQR 3-5)の治療を受けていました。 さらに、全生存期間(OS)の追跡期間中央値は12.2カ月でした(IQR 3.7-22.1)。

患者の33%が薬剤に抵抗性であり、35%が最後に投与されたプラチナ療法に抵抗性でした。
安全性に関して、最も一般的な治療関連グレード3以上の治療を必要とする緊急有害事象(AE)は、貧血(24%)
および血小板減少症(21%)でした。

最も一般的な治療 を必要とする緊急有害事象は、小腸閉塞(7%)、血小板減少症(7%)、および嘔吐(6%)でした。
また、治療に関連していると考えられていた胃出血による死亡が1例ありました。 

患者がPARP阻害剤にも敏感であった、QUADRAのBRCA突然変異コホート(n = 63)の事後分析の結果は、2018年ESMO総会で発表されました。
このサブグループではORRは29%でした。
奏効率は、生殖細胞系変異と体細胞性BRCA変異を有するものの間では、25%対33%と類似していました。
ここでのPFSの中央値は6.3ヶ月であり、プラチナ感受性疾患の患者では中央値11.0ヶ月に改善されました。

 BRCA変異を有する患者では、プラチナ耐性および難治性疾患のPFSの中央値はそれぞれ5.4ヶ月および5.7ヶ月でした。
全生存期間の中央値(OS中央値)は、BRCA突然変異を有する患者の全グループにおいて26.0ヶ月でした。
さらに、プラチナ感受性の状態を調べたところ、OS中央値はプラチナ感受性疾患を有する患者では推定できず、プラチナ耐性疾患および難治性疾患を有する患者ではそれぞれ26.0ヶ月および23.3ヶ月でした。
さらに、プラチナ療法の最後のラインに敏感だった患者は、16週と24週でそれぞれ72%と56%の臨床的利益率(CBR)がありました。

プラチナ耐性疾患の患者でのCBRは16週で38%、24週で33%であり、ラチナ製剤不応性のある患者では、16週および24週で
それぞれCBRは50%および31%でした。
ORRは、BRCA1変異がある患者(n = 20)では32%、BRCA2変異がある患者(n = 18)では33%でした。

グラクソ・スミスクライン社の研究開発部長兼研究開発責任者である米国心臓病学会特別正会員(FACC)のハル・バロン博士は、
プレスリリースで次のように述べています。
「私たちの希望は、この薬がさらに多くの患者に利益をもたらすことを、現在進行中の臨床試験が実証することです。」

ニラパリブは、プラチナベースの化学療法に完全または部分的に反応している再発上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌の成人患者の
維持療法薬として2017年3月にFDAによって承認されています。

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.onclive.com/web-exclusives/fda-grants-priority-review-to-niraparib-for-latestage-ovarian...