米国の5%の家庭で使用される電子タバコ
2019年5月6日(月曜日)
(HealthDay News)
- 電子タバコの人気が上がってきていますが、子供たちにとっては好ましくないかもしれません。
新しい研究は、この蒸気を吸う親がタバコの煙と同じくらい有害であるかもしれない二次煙霧に子供たちがさらされること示唆しています。
この研究によると、家庭に子供があり米国の成人の5%近くが電子タバコを使用しています。そしてそれらの子供たちの多くには喘息があります。
「電子タバコのエアロゾールは一般的に無害な蒸気であると認識されていますが、それらには潜在的に有害な化学物質が数多く含まれています。」
と主任研究員のジェニー・カーワイル博士は述べました。
電子タバコ愛用者と同居している子供は、ホルムアルデヒド、ニコチンや金属および超微粒子などの、
揮発性有機化合物にさらされる可能性があります。
カーワイル博士はポートランドのメイン医療センターでの応用医療提供科学部門の研究者です。
アメリカ小児科学会は、電子タバコについて子供の周りで使用しないことを推奨しています。
カーワイル博士は、さらに、禁煙についての法律が電子たばこにまで拡大されることを望んでいるとも述べました。
スタントン・グランツ博士は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のタバコ制御研究教育センターの所長です。
「電子タバコの蒸気にさらされることは大きな問題です。」と彼は述べました。
「学べば学ぶほど、電子タバコの危険性は高まります。」とグランツ博士は付け加えました。
カーワイル博士らは、2016年から2017年までの米国の行動リスク因子監視システムのデータを使用し調査を行いました。
研究の参加者は、電子タバコや他の蒸気を吸い込む製品をどのくらいの頻度で使用しているかについて尋ねられました。
一緒に暮らしている子供たち、およびその子供たちが喘息を患っているかどうかについても尋ねられました。
研究者らは、成人の4%以上が電子タバコを使用していることを発見しました。
しかし、子供がいる家庭での喘息の有病率は5%近くとより高いものでした。
これは、その中の多くの人たちが子育て世代であるより若い人の電子タバコの使用率を反映しているのかもしれないことを
研究者たちは示唆しています。
カーワイル博士の研究チームによると、電子タバコの使用は、喘息のない子供と同居している人の4.8%と比較しても、
喘息持ちの子供と同居している成人の間でも5.6%と多いことがわかりました。
それはあまり良い知らせではありません。
1月に『Chest』誌に掲載された研究では、間接的に蒸気を吸った10代の若者と喘息発作の危険性が大幅に増加していることがわかりました。
さらに、この新しい研究では、電子タバコの使用はアメリカ全土で異なることがわかりました。
両親の間で最も多用されているのはオクラホマ州(8%近く)で、最も少ないのはワシントンDC(2%)です。
グランツ博士は電子タバコが中毒性のニコチンの残留物を作り出すと指摘しました。
ニコチン濃度は、たばこの煙にさらされたときに見られる濃度とそれほど変わらないと彼は言います。
また、若い人々に販売されている香料も懸念されます。
「香味は肺に非常に有毒です。」と彼は説明しました。
電子タバコの使用が拡大し続けるにつれて、人々は間接的に蒸気にさらされるようになります。
電子タバコは流行り出してまだ間もないので今後問題が悪化すると予想される、と彼は述べました。
グラッツ博士によると、電子タバコを取り締まるのは米国食品医薬品局の仕事ですが、これまでのところ、
FDAはこの話題については話されているだけであるようです。
彼は、販売代理店が行動を起こすことに消極的であることが、電子タバコが安全であると言っていると解釈されることと心配していると、
彼は付け加えました。
FDAの立場や、認識の欠如は、「電子タバコ会社にとっては素晴らしいことだが、公衆衛生には良くないことだと思います。」
と彼は述べました。
「そして、それは二次喫煙の増加につながっています。」
【以下のウェブサイトより引用】