精神疾患と「強く関連する」大麻の研究
(2019年3月20日) 今週水曜日、薬効の高い大麻を特に毎日使用することは、統合失調症や偏執病などの精神病性障害を発症するリスクと「強く関連している」と科学者らは述べました。
アムステルダムとロンドンは、有害成分THC(テトラヒドロカンナビノール)
の高いマリファナの使用が長い間、例外なく、一般的でしたが、新たな精神病の症例のそれぞれ、50%と30%が麻薬の強力な形態と関連していました。
医療誌The Lancetに報告された調査結果では、大麻をさまざまな精神的健康障害に結びつける研究を強化しています。
断片的な合法化によって北米とヨーロッパの消費量は過去20年間で著しく増加したこともあり、薬の幻覚誘発分子であるデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)のレベルでさえ4倍から5倍になったのです。
キングス・カレッジ・ロンドンの精神医学・心理・神経科学研究所の教授であり、主任研究者のマルタ・ディ・フォルティ博士は、次のように述べています。
「我々の調査結果はまた、大麻の使用が人口レベルで精神病性障害の発生率にどのように影響するかを初めて示しています。」
ヨーロッパの11の都市や地域、そして12番目の都市としてブラジルにおいて、精神疾患の5つの新しい症例のうち1件は毎日の大麻使用に関連していました。
そして、10症例に1つはその可能性が潜在的に高い症例でした。
トレインレック(trainwreck), ゴリラグルー(gorilla glue), ヒンドゥークッシュ(hindu
kush)などの高THC大麻が禁止となった場合、 "ヨーロッパ全域で精神疾患と初めて診断された12%の症例を予防できると研究者らは算出しました。
アムステルダムでは、精神疾患の初回の発生率は年間10万人あたり38%から19%に減少する可能性があり、ロンドンでは、症例数は10万人あたり46%から32%に減少します。
「多くの国や州で大麻の法的地位が変化し、ある種の大麻の薬効を考慮しているので、毎日の大麻使用に関連する潜在的な悪影響、特に高いことを考慮することは公衆衛生上極めて重要でです。効力の高い品種については特にそうです。」 とディ・フォルティ博士は述べました。
研究者たちは、調査した都市や地域で、2010年から2015年までに精神疾患と初めて診断されたと認識されるすべての個人を特定することによってベースラインを確立しました。
次に、精神疾患に関連する危険因子を引き出すために1,237人の健康な成人と比較しました。
参加者全員が、長年にわたってマリファナや他の薬をどのくらい頻繁に使用したかについての情報を提供しました。
科学者たちはまた、消費される大麻の効力を、高度(10%以上のTHC)または低度(10%以下のTHC)に分類しました。
ある地域では、THCレベルが20%以上であることが指摘されました。
精神疾患と初めて診断された患者の30%近くが毎日の大麻使用者でしたが、対照群のそれらの7%未満でした。
高度の大麻では37%、そして19%でした。
社会的要因および他の薬物使用を精査し、著者は、それを一度も使用したことがない人々よりも毎日の大麻を使用している人の方が、精神疾患と診断される可能性が3倍高いことを見出しました。
高度の大麻を毎日使用した場合では、これは5倍になりました。
マリファナの使用と精神障害の間の相関は強いものの、因果関係は推測できるにすぎない、と著者らは警告しています。
しかしながら、英国王立精神科医学会の記録官であるエイドリアン・ジェームズ氏は、この発見は「真剣に受け止められる」べきであり、彼の機関では「大麻使用の精神的健康影響を検討している」と述べました。
インペリアル・カレッジ・ロンドンの神経精神薬理学センター長である、デビッド・ナット氏は、「THCは健康な志願者に精神病を発症させることでよく知られていることを認識することが重要です。」と述べています。
【以下のウェブサイトより引用】