糖尿病は隠れた脊椎骨折のリスクの増加に関連
(ロイターヘルス)- 2型糖尿病の人は他の人よりも脊椎骨折を発症する可能性が高く、時には明らかな症状はないものの、将来の骨折のリスクの 増加に結びついていると研究分析では示されています。
この分析は、脊椎の骨が弱りしわが寄ったために腰の部分で起こるいわゆる脊椎骨折、またの名を圧迫骨折に焦点を当てました。
これらの骨折は、怪我や骨粗鬆症によって引き起こされる可能性があり、症状はほとんどありませんが、重度の慢性疼痛や身長の低下などの問題を引き起こす可能性があります。
現在の研究には、合計852,702人の男性と女性を含む15件の以前の研究のデータが含まれていました。
全体として、2型糖尿病の人は、病気のない人よりも35%椎骨骨折の可能性が高かったと分析ではわかりました。
そして、糖尿病と椎骨骨折の両方がある人は、他の人の2倍以上、体の部分にも骨折がみられる可能性がありました。
「現在、2型糖尿病患者の骨折リスクの評価や骨粗鬆症の治療に関する具体的なガイドラインはありません。」
とオランダのロッテルダムにあるエラスムス大学メディカルセンターのフィヨルダ・コロマーニ博士と同僚は医療文献サービスの 「Diabetes Care(糖尿病治療)」に記しています。
「私たちの発見に基づき、2型糖尿病患者は椎骨骨折の有無について体系的に評価する必要があることを示しています。」
さらに、糖尿病患者が椎骨骨折を患っている場合、研究チームは、これが将来の骨折の予防を助けるために骨粗鬆症の治療を開始する十分な理由になると助言しています。
2型糖尿病は、心臓発作や脳卒中、神経損傷、腎不全、視力低下、早死などの合併症のリスク増加に長い間関連してきました。
糖尿病患者はまた、股関節やその他の骨折の骨折のリスクが高いことも研究者たちは指摘しています。
研究の中に登場する、まだ脊椎骨折のない糖尿病は、糖尿病でない人々と比較して骨折のリスクが94%高いことが示されています。
糖尿病と椎骨骨折の両方がある人は、どちらの症状もない人よりも骨折を経験する可能性が2.4倍高いことがわかりました。
糖尿病と脊椎骨折の両方を抱える人は、他の人よりも早期に死亡する可能性が高く、より体重の重い人、特に肥満の男性でそのリスクは最大でした。
結果の1つの制限としては、分析に含まれる研究が小規模で、骨折や早死のリスクが体重に基づいてどのように変化するかを詳細に調べて いなかったことです。
また、研究者は糖尿病患者がどのような治療を行ったのかということに関するデータが不足しており、糖尿病薬が結果にどう影響を与えたかどうかを判断することができなかったことです。
【以下のリンクより引用】
Diabetes tied to increased risk of hidden spinal fractures
Reuters