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JapanRx / 糖尿病薬はどのように不安症状を和らげるのか

糖尿病薬はどのように不安症状を和らげるのか

新しい研究は、前糖尿病と糖尿病の主な特徴であるインスリン抵抗性 が、時折、不安およびうつ病の症状に関連しているということを示しました。

米国疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では1億人を超える成人が糖尿病または前糖尿病と共に生活しています。
これは通常2型糖尿病の発症に先行する症状です。 糖尿病は他の多くの健康状態や疾患、特に心臓病、脳卒中、腎臓病、
失明の危険因子として知られています。

おそらくもっと驚くべきことは、健康な個人と比較したとき、糖尿病を持つ人々が不安を経験する可能性がより高いことが
研究により見つかったことです。

例えば、2008年に発表されたある研究では、この代謝疾患がない人々と比較して、糖尿病を持つ人々は、
生涯にわたって「約20%高い有病率」があるという不安を抱えているのです。
前糖尿病または糖尿病と、不安またはうつ病との間のこの関連の根本にあるものは正確には不明ですが、
いくつかの研究ではこれらの代謝疾患の一つの特定の局面 として、インスリン抵抗性が精神的な健康症状と結び付けています。

インスリン抵抗性は、体がグルコース(単糖)を適切に加工できないことを特徴としており、
その結果、血糖値が高すぎるという状態を起こしてしまいます。

いくつかの研究は、インスリン抵抗性を脳内のホルモンの不均衡、そして結果として、うつ病様および不安症様の行動および症状の発症と
直接関連付けています。 

他の研究は、うつ病と2型糖尿病がインスリン抵抗性において生理学的特徴を共有するように思われることを単に指摘しています。  

メトホルミンと「幸福ホルモン」
最近、フランスのトゥールーズ大学、ボルドー大学、およびフランスの他の研究機関が多数を占める研究チームから、マウスを使った研究を行い、
これらすべての問題に同時に対処するための関係性について調査を行っています。

彼らの研究 によるその発見は、『Journal of Neuroscience』誌に掲載されていますが、その中で、研究チームは高脂肪食を与えられたオスのマウスで
インスリン抵抗性を再現しました。
彼らはまた、マウスにおいて、食事の種類が不安様症状の存在と一致する脳内の変化を示したことを述べ、
研究者らはこれを「最も目に見える初期のうつ病の症状の1つ」と述べています。

マウスには、それぞれ2種類の薬剤のどちらかが投与され、それらの薬剤は、ひとつに糖尿病の予防と治療に使用される
一般的な薬であるメトホルミン、また、もうひとつは一般的な抗鬱剤であるフルオキセチンでした。

トゥールーズ大学の神経科学および薬理学の准教授であるブルーノ・ガード博士が率いるチームは、
メトホルミンがマウスの不安様行動を減少させることを発見しました。
これは、糖尿病薬が脳内のセロトニンのレベルを高めたためであると研究者らは観察しています。

セロトニンは、感情の調節において重要な役割を果たすホルモンおよび神経伝達物質です。
それが時に『幸福ホルモン』と呼ばれるのはこのためです。

メトホルミンは、脳に入るトリプトファンのレベルを低下させるアミノ酸の一種である分岐鎖アミノ酸の循環レベルを下げることによって、
脳内のセロトニンを増加させました。
トリプトファンもアミノ酸ですが、人間や他の哺乳類(マウスを含む)にとっては、それが特に重要な食品からしか入手できないという意味で、
必須のものです。

要するに、脳が十分なトリプトファンを取り込めない場合、十分なセロトニンを作ることができず、
それが、今度は不安や鬱病の症状を助長する可能性のある不均衡を生み出す可能性があるのです。

メトホルミンは、より多くのトリプトファンを脳に「流入」させ、それによって脳内セロトニンレベルを上昇させることによってこれを解決します。

ガード博士らは、マウスの食事の一部を変更したときにも同様の結果が得られ、分岐鎖アミノ酸のレベルが低下したことを発見しました。
研究者らは、これらの予備調査結果が、将来、医療関係の専門家が代謝疾患だけでなく精神疾患にも
より良い治療方法を考えつくのに役立つかもしれないと期待しています。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.medicalnewstoday.com/articles/325380.php