細菌が蚊が媒介するデング熱への武器なる
2019年11月22日(Health Day News)- 実験で改変された蚊がデング熱の蔓延にインパクトを与えたと研究者は報告しています。
どのように影響を与えたのでしょうか。
オーストラリアの科学者は、デング熱ウイルスの伝染を防ぐ細菌を運ぶ蚊を放しました。
この戦略により、頻繁にデング熱が発生するインドネシアのコミュニティでデング熱の伝染が76%減少しました。同様の減少は、ブラジル・リオデジャネイロに近い都市部や、ベトナムのニャチャン周辺でも見られました。
8年前に始まったオーストラリアのクイーンズランド州極北で共生細菌の一種“ボルバキア”を媒介する蚊の放流により、デング熱の伝染の症例を96%減少させたと世界蚊プログラム(WMP)の研究者は述べました。
この調査結果は、11月21日にメリーランド州ナショナルハーバーで開催された米国熱帯医学衛生学会の年次会議で発表されました。
デング熱は蚊が媒介するウイルスで、激しい関節痛を引き起こし、致命的な合併症を引き起こす可能性もあります。デング熱感染での治療薬はありません。
ワクチンはありますが、安全性の問題があります。
しかし世界中でデング熱感染症が増加しており、気候変動によりそれが悪化する可能性があるという懸念があると研究者は述べています。
「私たちは、公衆衛生への影響に非常に勇気づけられています。これはこの戦略がデング熱およびそれに関連する蚊媒介性疾患と地球規模で戦う可能性を強めています。」
と、WMPの影響評価委員であり、デング熱疫学の専門家であるキャメロン・シモンズ氏は述べています。
「ボルバキアに感染した蚊が放出された地域では、そうでない地域よりデング熱の報告が少ないという証拠が急速に増えています。」
とシモンズ氏は会議のニュースリリースで追加しました。
ボルバキアに感染した蚊は、実験室で細菌を卵に注入することにより作成されます。
研究者によると、この細菌はチクングニアやジカも阻害することがまた示されています。
ボルバキアによるフィールドテストは現在進行中ですがこれまでの有望な結果を踏まえ、現在までにコロンビア、スリランカ、インド、および西太平洋の島国に拡大されています。
【以下のリンクより引用】
Bacteria Could Be Weapon Against Mosquito-Borne Dengue
HealthDay