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聴力低下に対処し、生活の質を向上させる方法

難聴は目に見えません。
もしかすると、自分が会話に付いていくのに苦労していることすら、気づかないかもしれません。

しかし、自分自身や愛する人の難聴に気付いた場合、助けを待っていてはいけません。
難聴の問題に対処することで、より自信を持って、人と繋がる人生を送ることができるようになります。

「聴力低下に対処することで、たくさんの良い影響があります。」と、聴覚学者のSarah Sydlowski博士は言います。
「補聴器を使うと、友人や家族との関係を維持するだけでなく、さらに豊かなものにできることがあります。」


<聴覚障害は生活の質に影響する>
「難聴があると、人との繋がりを保つために多くのエネルギーを消費することになるでしょう。」と、Sydlowski博士は述べています。
「自分や隣に座る人の位置づけについて考える必要が出てきます。また、会話の重要部分を聞き逃さないように、集中する必要があります。」

こうした努力の結果、これまでは好きだった活動を楽しむことができなくなり、活動に参加しなくなるかもしれません。
そして、教会に行かなくなったり、友人の誘いを断るなど、かつては大切にしていた事を避けてしまうことで、社会的孤立、さらにはうつ病の発症に繋がることがあります。
    

<確信が必要?聴力検査を受けましょう>
難聴は突然起こることがありますが、一般的には加齢と共に徐々に聴力が低下します。
最初は、周囲の人がつぶやいていると感じるかもしれません。
「聴力低下は、明らかに物がぼやけて見える視力低下とは異なります。」と、のSydlowski博士は言います。

多くの場合、自分自身が気付く前に、言ったことを繰り返す必要が出てきたり、聞き間違えに気付くことで、周囲の人が先に難聴に気付きます。
Sydlowski博士は、自分や愛する人の難聴症状に気付いたらすぐに、聴覚専門医による聴力検査を受けることをお勧めしています。
早期に補聴器の使用を開始することで、慣れやくなります。

「軽度の難聴であれば、容易に補聴器へ移行することができます。」と、彼女は説明しています。
「脳が様々な音質に慣れるために必要な努力が少なく済みます。」


<難聴の壁を突破する>
多くの人は、自分自身の難聴に気付いていながら、助けを求めません。
行動を起こすことを妨げている障壁としては、次のようなものがあります。

1.    スティグマ(差別や偏見)
補聴器を付けていることで人から偏見を受けることを恐れます。
Sydlowski博士は、「こうしたスティグマを取り除く必要があります。」と述べています。
「今日では片耳や両耳に常にイヤホンを装着している人が多いので、これが補聴器に対するスティグマ軽減につながることを祈っています。」

2.    不快感
補聴器は快適ではないと思われるかもしれません。
しかしSydlowski博士は、快適さが問題になることはめったにないと言います。

3.    費用
メディケア(アメリカの公的医療保険制度)では、補聴器は保険適用になっていません。
また、ほとんどの民間保険プランでも完全な適用とはなっていませんが、少なくとも補聴器に部分的な保険が適用されるプランが増えてきています。
しかし、費用が妨げとなってはいけないと、Sydlowski博士は述べています。
補聴器には、様々な価格帯の装置が販売されています。
聴覚専門医に、自身の聴覚や経済状況にあった装置の選定してもらいましょう。
最適な選択肢として、2020年に市販が予定される予定の、店頭で買える補聴器が含まれる可能性もあります。

4.    面倒に感じる
かかりつけの医者にかかる時に、聴覚検査が行われることはあまりありません。
聴覚専門医への紹介状が必要となる可能性もあります。
このように余分な時間や費用がかかることが原因で、検査を受けないままでいる人が多いでしょう。
「しかし、ほとんどの保険会社は医師の紹介状を必要としていません。」と、Sydlowski博士言います。
「そして、聴覚コミュニティでは、聴覚ケアを不可欠な健康管理の一部として取り入れるよう推進しています。」


補聴器を利用すると自分だけでなく周りにも良い影響があることを知れば、上記の障壁を乗り越えられるでしょう。
「あなたの事を気にかける人は、あなたときちんと会話をしたいと思っているのです。」と、Sydlowski博士は言います。
「会話や活動に完全に参加できないでいると、人間関係の質に影響します。」


<様々な難聴度合に応じた補聴器があります>
聴力低下には、軽度から重度まで幅広い度合があります。
聴覚専門医は、生活の質改善に役立つ様々な方法を提供することができます。 

ほとんどの人にとっては、補聴器が最良の選択肢となります。
通常聴力を回復するようにはできていませんが、様々な環境における聴力の向上に役立ちます。
時間と共に聴力が低下していくと、補聴器の効果も低下することがあり、その場合は人工内耳のような埋め込み型装置の使用が適している場合があります。

「聴覚専門医が、補聴器の増幅が適切であるかどうかの測定を行います。」と、Sydlowski博士は言います。
「補聴器使用中の音声理解度合を測定し、これよりも適した方法があるかどうか確認します。」

彼女は、単に装置を持っているだけでは十分ではなく、装置が自分に合っており、正しくプログラムされている必要があると付け加えています。

「聴力低下は非常に一般的ですが、だからと言って受け入れられる訳ではありません。」と、Sydlowski博士は述べています。
「皆さんが想像する装置導入に伴う困難よりも、メリットの方がはるかに大きいのですから、行動を起こしましょう。」

出典 2019年12月24日更新 healthessentials『‘What Did You Say?’ How Getting Help for Hearing Loss Can Boost Your Quality of Life』(2019年12月30日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/what-did-you-say-how-getting-help-for-hearing-loss-can-boost-your...