肝移植後にはB型肝炎ウイルスのモニタリングが必要
リスクは小さいものの、予期せぬドナー由来でのB型肝炎ウイルス感染が20症例あります。
2021年7月9日(ヘルスディニュース)- 米国疾病対策センター(CDC)と、罹患率と死亡率の予防週報(Prevention Morbidity and Mortality Weekly Report)で7月9日に発表された調査によると、米国の医療提供者は、予期しないドナー由来のB型肝炎(HBV)感染のわずかなリスクを考慮して、肝臓のレシピエントにB型肝炎ウイルス(HBV)を検査する必要があります。
アトランタにあるCDCのダナエ・ビクスラー医学博士らは、過去または現在も、HBV感染の証拠がなかったドナーからの肝臓のレシピエントにおいてのHBV感染につての20件の報告(2014年から2019年)について、検査記録や医療記録を分析しました。
研究者は、20件の新しいHBV感染のうち14件が2019年だけで検出されたことを発見しました。
移植後5週間〜116週間(中央値は38週間)で感染が検出されました。
14人のドナーのうち、13人はC型肝炎ウイルス(HCV)血清陽性であり、死亡前の1年以内に、注射薬の使用歴があるか、毒物検査での陽性結果、またはその両方がありました。
「注射薬の使用はC型肝炎での最も一般的に報告されている危険因子であるため、HCV血清陽性、または最近注射により薬を注射されたドナーからの臓器提供を受けたレシピエントを診ている医療関係者は、注射薬の使用による感染性合併症についての認識を維持し、それに応じてレシピエントを監視する必要があります。」
と記しています。
「移植後4週間〜6週間でのHBV DNA検査に加えて、肝移植レシピエントを治療する臨床医は、移植後1年、またはウイルス性肝炎の兆候や症状が現れた場合は、以前の検査で陰性であったとしても、いかなる時でも、HBVDNAの検査を検討する必要があります。
【以下のリンクより引用】
Hepatitis B Virus Monitoring Needed After Liver Transplantation
Healthday