肥満は世界中で膵臓癌の増加に寄与
2019年10月23日水曜日(HealthDay News)-肥満と糖尿病の増加は、世界中の膵臓癌の発生率を押し上げている可能性があると新しい報告では 示唆しています。
結腸癌の世界的な発生率も上昇していますが、現在では致死的であることが判明した症例は少なくなっていると研究者は述べています。
消化器疾患の世界的な傾向に関する新しい研究によると、1990年から2017年にかけて、結腸がんの発生率と膵臓がんの死亡率は世界中で10% 増加しました。
195か国のデータも、膵臓癌の症例が調査期間中に130%増加したことが示されています。1990年の195,000症例から2017年の448,000症例への増加です。
この増加の一部は人口の増加と人々が長生きをするようになったということで説明できますが、研究者がこれらの人口の変化を考慮に入れた後でも、膵臓癌の症例は12%増加し、死亡率は10%増加していました。
この調査結果は、スペインのバルセロナで開催された米国消化器病学会(UEG)の会議で今週火曜日に発表されました。
また、この研究は、The Lancet Gastroenterology&Hepatologyで同時に発表されました。
「膵臓癌は、世界で最も致命的な癌の1つであり、全体の5年生存率はわずか5%です。」と、イランにあるテヘラン医科大学消化器病研究所の所長 であるレザ・マレクザデ博士は述べました。
高所得国では、膵臓癌の発生率が最も高く、また、死亡率も最も高いことがわかりました。
特にこれらのより富裕国では、肥満や糖尿病などの膵臓癌の危険因子の増加が、症例の増加を後押ししている可能性があるとマレクザデ博士は 述べました。
良いニュースとしては、これらのリスク要因は「大幅に修正が可能であり予防できる」と会議のニュースリリースで述べられたことです。
ワシフ・サイフ博士は、ニューヨーク州レイクサクセスにあるノースウェルヘルスキャンサーインスティテュートの所長です。
新しい調査結果を読み、彼は膵臓癌に関する問題の1つは早期発見のための優れた検査がないことだと述べました。
膵臓がんは発見されたときに手遅れであることがしばしばあります。
しかし、サイフ博士は、膵臓癌を含む消化管の癌の一般的な危険因子を減少させるために、より多くの対策を行う必要があることにも同意しています。
すべての国において、政府は「消化管腫瘍に関連する発生率と死亡率を低下させるために、喫煙、食事、ライフスタイルなどの危険因子を修正する ことに関する教育」を行うべきです。
新しい報告では、結腸癌に関しては良い知らせと悪い知らせがありました。
マレクザデ博士のグループは、世界的なレベルで、1995年から2017年の間に新たに診断された結腸癌の症例数が9.5%増加したことを発見しました。
しかし、この病気による死亡率は同じ期間で13.5%減少しました。
これはおそらく、大腸内視鏡検査やその他のスクリーニング検査が増えているため、より多くの症例が特定されていることを意味します。
しかし一方で、これらの症例の多くは治療の成功率がより高い早期の癌で発見されている、と研究者は述べました。
それは有望なニュースだと、米国の専門家は述べました。
「健康な人に覚えておいてほしいのは、スクリーニング検査を受けることです。なぜならそれが前悪性ポリープ、あるいは早期癌を識別するための最善の方法であるからです。」
とエリオット・ニューマン博士は述べました。
彼はニューヨーク市のレノックスヒル病院の外科腫瘍学、膵臓および肝胆道外科のチーフです。
「運動の増加、喫煙の減少、体重管理、高繊維食はすべて、特に男性へは結腸直腸癌の予防策あるようです。」
と、この研究には関与していないニューマン博士は述べました。
胃がんに関しては、いくつかの良いニュースもありました。
マレクザデ博士と彼の同僚は胃癌は現在、世界で2番目に多い癌死の原因から、肺癌と結腸癌に次いで、3番目に多い死因へとランクが下がり ました。
【以下のリンクより引用】
Obesity May Be Upping Rates of Pancreatic Cancer Worldwide
Health Day