肺炎球菌とロタウイルスワクチンが小児の入院を急激に減少
ソロカ大学医療センターの研究者は、コンジュゲートワクチンとロタウイルスワクチンの両方の肺炎球菌の導入は冬の下痢や呼吸器感染症の両方について、ワクチン導入後5年以内に、病院の負担の急速かつ劇的な減少につながったことを発表しています。
この研究は、抗菌薬および化学療法(ICAAC / ICC)のASMの第55回インターサイエンス会議で発表されました。
「私達の調査結果は、特に幼児の入院率がピークとなる冬の間の、激しい下痢や呼吸器疾患の低減には、負担の軽減には肺炎球菌とロタウイルスワクチンの同時導入が最も重要であると確認しています。」とイスラエルにあるソロカ大学医療センター小児科感染症の教授で、小児感染症の主任研究者である、ロン・ダガン氏は述べました。
幼児や子供の冬の呼吸器および下痢性疾患は多くの場合、それぞれ、肺炎連鎖球菌(肺炎球菌)やロタウイルスによって引き起こされる感染症によるものです。
肺炎球菌に対する肺炎球菌結合ワクチンとロタウイルスに対する新しいワクチンが最近導入され、それぞれが、その病状を低減するために取り組まれた疾患に大きな影響を示しました。
しかし、特に非常に疾患数の多い秋と冬のシーズン中の両方のワクチンを導入した組み合わせの病院の負担についての影響は、十分に検討されていませんでした。
肺炎球菌結合ワクチンとロタウイルスワクチンの同時投与の複合効果を観察することを目的としたこの研究は、ロン・ダガン氏率いる小児感染症病棟のグループによって、前向きに調査されていました。
この導入から5年以内に、ロタウイルスに起因する下痢による入院率は2歳以下の子供で78%減少し、また、X線で肺炎と診断された子供の入院率は2年以内に46%低下しました。
また、外来患者においてのこれらの数字は、それぞれ80%および67%でした。
これらの数値は、言い換えれば2年以内に千人の子供につき21.5%毎年小児科入院の削減につながります。 (それぞれの疾患の比率では、下痢が11.1%、呼吸器疾患が10.4%)、そして2年以内に千人の子供につき20.7%(それぞれの疾患の比率では下痢が11.4%と呼吸器感染症が9.3%)毎年救患での入院率の削減につながります。
米国で年間400万人の出生群率より外挿した場合、呼吸器感染症や下痢のため入院負担は毎年86,000件減少することになり、小児科外来患者の急患訪問は、82,500件減、合計、毎年168,000件の通院数を減らすことになります。
更に、これらの数値の70%は秋の終わりから冬の間で、その入院患者はほとんどが幼児です。
出典:米国微生物学会
記事元: http://www.news-medical.net/news