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胃腸と目の関連

Tクローン病(CD)のような慢性疾患の診断を受けると、目前の症状への対処に注意が向けられます。
その後しばらくすると、ほとんどの人は疾患を抱えながらの新しい生活法や生活リズムを見つけだします。
しかし、CD症状を適切に管理できていたとしても、特に目の健康に関しては、ケアを欠かさないことが重要です。

クローン病は消化器疾患ですが、10人に1人に目の障害が起こります。
症状は、軽度の痛みや炎症から、重度の目の渇きや(稀ではあるものの)失明)まで様々です。
European Journal of Gastroenterology & Hepatologyに掲載されたとある小規模研究によると、実際研究者が炎症性腸疾患(IBD)患者に対し目の検査を実施した際、92%もの患者に未診断の症状が見つかったといいます。
このような調査結果があるにもかかわらず、クローン病や潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患患者に対する定期検査ガイドラインや、推奨される眼科検査はないと、スミトラ・カンデルワル博士は述べています。
彼女はヒューストンにあるベイラー医科大学で眼科の助教授を務めています。

クローン病が目の合併症を引き起こすことがある理由は正確にはわかっていませんが、現状は以下のように考えられています。
消化管内の炎症は、胃腸の抗原(体の免疫反応を起こす毒素やその他異物)に対する体の反応です。
目の中にある一部の抗原は、消化器系のものと似ています。
これらの抗原が認識されると、体がこの抗原を攻撃し、別のタイプの自己免疫反応が起こると、ベンジャミン・バート博士は説明しています。
彼は、カリフォルニア州ファウンテン・バレーにあるメモリアルケア・オレンジコースト医療センターの眼科医です。

その他、一部の研究者は腸の特定の免疫複合体(抗原と抗体が結合すると形成される分子)が吸収されて血流を通過し、目の血管に沈着して炎症を引き起こしていると考えています。

いずれにせよ、クローン病のような全身性炎症性腸疾患による目の合併症は、迅速に特定し治療されないと、視力や目の構造に損傷を与える可能性があることがわかっています。
IBDを患う患者は全て目の合併症が起こる可能性を認識し、定期的に検眼医および/もしくは眼科医にかかる必要があります。
これは特に女性や40歳前にクローン病の診断を受けた人、クローン病や潰瘍性大腸炎の家族歴がある人にとって重要だと、バート博士は言います。
この集団は、目の障害を起こすリスクが高い傾向にあります。

出典 2020年1月21日更新 health central『The GI-Eye Connection』一部抜粋(2020年1月30日に利用)
https://www.healthcentral.com/article/crohns-diseases-eyes