背の低い人は2型糖尿病のリスクが高い?
2019年9月9日(HealthDay News)-平均よりも背が低いことが悩みの種になる可能性がありますが、新しい研究では、2型糖尿病の可能性が高まる ことも示唆されています。
ドイツの研究では、身長が10cm(約4インチ)増えるごとに、男性の2型糖尿病のリスクが41%、女性のリスクが33%低くなることがわかりました。
「身長が高いことは糖尿病リスクの低下に関連していることがわかりました。」
と研究者であるポツダム大学の教授であり、ドイツ栄養学研究所ポツダム・レーブリュッケの学長であるマティアス・シュルツェ博士は述べました。
身長は糖尿病のリスクにどのように影響するのでしょうか。
研究者によると、背の低い人はより肝臓脂肪が付きやすい可能性があるだけでなく、心臓病や高血圧、コレステロール、炎症などの代謝の危険因子を持ちやすくなる可能性があります。
しかし、この研究は明確な因果関係を証明するものではなく関連性のみを証明するものであると、研究者たちは述べています。
シュルツェ博士は、身長という要因だけではおそらく2型糖尿病を引き起こす可能性のある「インスリン抵抗性」は引き起こさないと述べました。
代わりに、成長に関与する他の要因がインスリン抵抗性と成人の身長に役割を果たす可能性があると彼は考えています。
また、糖尿病とその危険因子について背がより低い人で確認することは有用かもしれませんが、追加のスクリーニングを開始すべき身長の線引きが あるわけではないとシュルツェ博士は述べました。
「身長が低くなるとリスクは継続的に増加するため、線引きできる身長というのがありません。」と彼は指摘しました。
この研究には、35歳〜65歳の約27,500人を含む大規模なドイツの研究のデータが含まれていました。彼らが最初に集められたのは1994年から1998年の間でした。
この研究では、最初のグループの約10%という小さなグループに焦点を当てました。
約700人が2型糖尿病を発症しました。
身長と2型糖尿病の関係は、まだ太りすぎではない人の方が強く関係していました。
その人々のサブグループでは、身長が4インチ増えるごとに男性の糖尿病のリスクが86%、女性のリスクが67%低くなることが研究でわかりました。
研究者はまた、より脚が長いことが糖尿病のリスクの低下と関連していることも発見しました。
自分の糖尿病のリスクについて心配している場合、シュルツェ博士は体脂肪、食事、身体活動が依然として重要であり、人々がより良いものに変えることができると信じています。
ジョエル・ゾンゼイン博士は、アメリカ・ニューヨーク市のモンテフィオーレ医療センター内にある臨床糖尿病センターを指揮しています。
この新しい発見をレビューし、彼は、背が低い人もあまり心配しないように助言しました。
「身長が糖尿病のリスクに対する影響はほんのわずかです。」
とゾンゼイン博士は言いました。
彼は実践においては、背が高いか低いかにかかわらず、糖尿病の家族歴、身体活動、食事、脂肪および脂肪の分布、血中脂質(コレステロール)、 そして最後に血糖値などの重要な危険因子について調査します。
ニューヨーク市のレノックスヒル病院にあるフリードマン糖尿病研究所のプログラムコーディネーターであるジェラルド・バーンスタイン博士も、また、この研究からの警戒についての原因を確認できませんでした。
「これは多くの人々にとって興味深い観察事項ですが、臨床診療に変化をもたらすべきものではありません。」
この調査結果は、9月9日の雑誌Diabetologia誌に掲載されました。
【以下のウェブサイトより引用】
Are Shorter Folks at Higher Risk for Type 2 Diabetes?
Health Day