脂肪酸はメサラミン治療患者において潰瘍性大腸炎での発赤リスク増加に関係
DDW2016で発表されたデータによると、乳製品の脂肪とココナッツオイルで見つかったミリスチン脂肪酸を含む特定の脂肪酸の高摂取は、メサラミンで治療した潰瘍性大腸炎の患者における再発のリスク増加と関連していることがわかりました。
「『洋食』が炎症性腸疾患の発症とその後の疾患経過の変症に関わっている可能性があることで、その関心が高まっているにも関わらず、患者に潰瘍性大腸炎と本質的、遡及的に端折られています。」「私たちの目標は、潰瘍性大腸炎患者の比較的均質な集団の中で、食事摂取量と発赤リスクとの関係を評価する前向き研究を実行することでした。」
と、ブリガム&ボストンウイメンズ病院の消化器、肝臓学及び内視鏡検査部門のエドワード・L・バーンズ博士は、本誌に語りました。
研究者は、マクロおよび微量栄養素グループの観点で、以前潰瘍性大腸炎での発赤に関係している食品群での摂取量と疾患活動性との関係を評価しました。
1年以内に、患者の11%には、発赤がありました。
特定の食品群および主要栄養素の消費量の最高三分位のある患者には、発赤のリスク高いことが示されました。
これらは、脂肪酸、乳タンパク質、リシンおよびアラニンの特定のグループに含まれます。
多変量解析では、高い乳糖消費(OR=3.02; 95%CI、1.2から7.8)、
アルファリノレン脂肪酸(OR = 7.03; 95%CI、 1.9~25.6)、ミリスチン脂肪酸(OR = 3.89; 95%CI, 1.3~11.3)で、明らかな用量依存性の発赤のリスクと関連していました。
研究者らは、加工肉、アルコールと硫黄の高い食品を含む、以前の潰瘍性大腸炎での発赤のリスクに関与する他の食品との関連を、認識できませんでした。
「我々は、一般的にココナッツオイルで発見されたミリスチン酸のより高い摂取量は、アミノサリチル酸上の寛解期の潰瘍性大腸炎患者における発赤の増加率が以前に記載されていない関係性に関連していたことがわかりました。」とバーンズ博士は述べました。
「我々の調査結果は、脂肪酸が潰瘍性大腸炎患者の疾患経過で果たしている根底にある病態生理と役割を理解する為に、確立された潰瘍性大腸炎患者のための食事への潜在的な介入への発展と同様、さらなる研究につながる可能性があります。」
(記事元)http://www.healio.com/gastroenterology/inflammatory-bowel-disease/news/online/%7Bd8fd94ed-03d9-46ea-b9ef-3b54d159fbf7%7D/fatty-acid-linked-to-increased-risk-for-uc-flare-in-mesalamine-treated-patients